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ドラッカーと一倉定、そしてネクスト・ソサエティ  その4

2011.11.06(00:01) 929

前回は、中小企業が参考にした方がいいのは一倉定さんの経営理論だが、インフレ時代の理論であるなど、考慮しなければならない点があると述べました。

さて、ネクスト・ソサエティが、「どのような社会になって、経営者やビジネスマンはどう生きていけば良いのか、何を参考にして経営をしていけばいいのか」を、ここからは考えてみたいと思います。

まず日本のネクスト・ソサエティはデフレ社会であることを認識しなければなりません(ただし、大きな戦争や天変地異が起きるとインフレになる可能性はあります。その可能性はありますけれども、現状ではデフレを前提に考えなければビジネスを誤ってしまいます。)。

経済学や経営学や、経営戦略、コンサルティング手法は、ほとんどがインフレ時代に作られたものですから、デフレ時代に合わないものがあります。


一つは借入金に対する考え方です。
(古賀注;以下の説明はデフレ期の一般的な対応です。資金繰りが苦しい会社は、銀行からの借入金をお薦めします。また、世界大恐慌レベルの危機に備える場合には、別の考え方もあります。それにつきましては、2012年1月14日のブログに書いています)

一倉定さんは「借りられるだけの長期借入金を最大限に借りよ!」という主張をされていました。

経営者の方でも、ビジネスとは「銀行からお金を借りて、それを設備に投資したり、人員を増やしたりして、事業を拡大していくのが当たり前だろう」と考えておらえる方も多いでしょう。

インフレ時代には、お金の価値が毎年下がっていきますので、お金を借りれば借りるほど、現在借りたお金が未来には価値が下がり、実質借金が下がることになるため借入することは有利なことでした。

ところが、デフレだとお金の価値が毎年上がって行きます。いくら金利が今安くとも、お金の価値が未来に上がって行きますので、未来に行けば行くほど借金の負担は実質上がることになります。

ですから、ネクスト・ソサエティの企業経営は、借金をしない経営が正しい経営の方向だと思うのです。松下幸之助さんが生前におっしゃっていた“ダム経営”(会社に資金をできるだけたくさんプールしていく)が正解なんだろうなと思います。

会社を創業するのなら、銀行から借金をせずに、出資金を集めるか、自分で資金を用意して会社をスタートすると良いということになります。

あるいは、既に経営をしていて借金があるのなら、これ以上借金をしない経営をしていく、つまり儲かっていない事業を売却するか撤退することですね。
そして固定費(人件費、事務所経費等)をできるだけ減らしていくことです。

日本ではバブル崩壊後に「業界再編」とかいって、競合企業が合併を繰り返しています。都市銀行なんて、元の銀行が分からないです。

確かに市場占有率を上げるには、競合と合併するのが手っ取り早いです。

しかし、ネクスト・ソサエティでは、合併ではなく、「分割、分離」がトレンドとして考えられるのではないでしょうか。

儲かる事業だけを残し、他の事業を分離(小さな企業体になる)・売却して生き残っていく方法も良いのかなと思います。

拡大ではなく、できるだけスリムになって、動きやすい、機動力のある組織へ変革するのが、ネクスト・ソサエティでの企業戦略になってくるように思います。


<続く>
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