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ある複合機メーカーの経営陣の嘆き

2021.05.11(22:53) 2529

先日読んだ『ニュー・エリートの時代』(中島聡著、KADOKAWA)の中に、とある複合機メーカーの経営陣から「うちの若い連中からイノベーションが生まれてこないのでなんとかしてほしい」という相談があったことが書かれています。



このメーカーの経営陣の依頼は、そもそも間違っています。

なぜなら、イノベーションを行うには、イノベーションに挑戦できる最高の人材を自由にしなければいけないからです。つまり、「昨日の主力製品」の面倒を見させてはいけません。

しかし、ここの”若い連中”と言われる社員は、日々のルーティーンの仕事をしている人たちです。「市場が先細りの複合機の売上を何としてでも維持すべし」という指示を受けて、毎日仕事をしているのです。

そうした命令をしていて、「イノベーションをやれ」と言っても、それは無理です。


そして、この複合機メーカーの経営陣は、もう一つ大きなことで間違っています。

それは、自社が作った複合機が「先細りとはいえ、売れる」という前提で考えていることです。

イノベーションをしろと言うのなら、自社の複合機、工場、技術、市場、流通チャネルについて三年ごとに廃棄するかどうかを判定しなければなりません。

「昨日の主力製品」である”複合機”を売ることに経営資源をつぎ込むのではなく、「なぜ市場が先細りしているのか、顧客は複合機ではないものに価値を見出しているのではないか、全く新しい製品が求められているのではないか」ということを体系的に検討するのです。

ドラッカーが「企業のレントゲン写真」と名付けたライフサイクル分析を行い、システムとして廃棄を組み込む必要があります。

イノベーションを専属に行う人を配置し、イノベーションをシステムとして(毎日の仕事として)設計することです。

経営陣は、「若い連中にイノベーションの意欲がない」と嘆く前に、イノベーションについて勉強をしてください。

「企業のレントゲン写真」の方法は、ドラッカーの『創造する経営者』に書いてあります。





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