
昨日のブログでは、これから起きることとして、中国発の大不況、大恐慌が起き、それが数年続くということを書きました。
こうした状況は一見不幸なことのように思えます。しかし、見方を変えれば、イノベーションの機会になるのです。
ドラッカーは、『イノベーションと企業家精神』(小林宏治監訳、ダイヤモンド社)の中で、イノベーションの機会を7つ挙げています。
その一つに「産業と市場の構造変化」というものがあります。今回はこれに当たります。
今後数年は中国にモノを売ることがほとんどできなくなると考えた方がいいでしょう。
また、中国から食材、材料、部品、製品を輸入している企業は、輸入ができなくなる可能性が高いです。
中国に工場を持っている企業では、工場が稼働しない状況が続くと思われます。
こうした「産業と市場の構造変化」はイノベーションの機会です。ただし、イノベーションの機会は体系的に考えなければなりません。
ここで例を挙げてみます。
1.今回の中国の動向によって、廃棄すべき既存製品はないか。
2.現在の市場において、中国製品が入ってこないことによって必要とされる製品はないか
(特に中国製の輸入割合が多い製品。例えば、畳の材料である「いぐさ」、ビニール傘、自転車、等)
3.上記2において、必要とされる流通チャネル及び価格政策
4.今回の変化において、新製品をもって開拓すべき新しい市場はないか
(今回の変化が起こる前に計画した新規事業は危険ですが、
変化に適応したイノベーションの機会を利用したものは挑戦する価値はあります)
5.上記項目を達成するために必要な資金、人材と知識(許認可を含む)
こうした項目を挙げて、中身を詳細に検討すると良いでしょう。
さて、ドラッカーは、『イノベーションと企業家精神』の中で「構造変化にもとづくイノベーションは、単純そのものでなければ成功しない」と書いています。
複雑なイノベーションはうまくいきません。
きわめて単純で、明快で、具体的なものがイノベーションでは成功すると、ドラッカーは述べています。
外へ出て、よく見て、よく聞くことです。
イノベーションは合理的で知覚的な活動なのです。

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