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米朝首脳会談と米核戦略の再検討

2018.06.10(12:32) 2073

米朝首脳会談がまもなく開かれます。私は、拉致問題が完全解決することを心から願っています。

ところで、朝鮮半島の非核化ができるのかどうかが注目されています。北の指導者は、核兵器を手放すことは全く考えていないでしょう。そして、トランプ大統領やスタッフも誰一人、北は核を手放すことをしないと思っているはずです。

仮に米朝共同宣言で、「非核化を目指す」という文言が入っても、北は時間稼ぎをしているに過ぎません。トランプ大統領は、中間選挙前のパフォーマンスにするでしょうし、できない約束をさせて破ったときに攻撃する材料にするのではないでしょうか。


ところで、2017年12月にトランプ政権は、リアリスティック・ストラテジーという現実的な戦略を取ることに決定しています。
その内容は、海外に駐在する米軍の基地を基本的には全部撤退することが一つ。もう一つは、アメリカが結んでいる軍事同盟をすべてやめてしまうことです。

日米安保によって国の安全が守られている日本にとっては、ゆゆしい事態です。

それと2018年2月6日、アメリカ上院軍事委員会に提出された「2018年アメリカ核戦略の再検討」という文書で、トランプ政権の核戦略構想が明らかになっています。そこには、今までは、核兵器を先制攻撃に使う考えはなかったが、これからはそれを破ることが書かれていたようです。

今まで米国の核戦略は、他国が米国に核兵器を撃ってきたら、その一撃を耐えて、次に相手国が滅ぶような核による報復を行うというものでした。それが核抑止力になっていたのです。

ところが、今回の決定では、核による先制攻撃を行うことを明言しています。そして、アメリカの上院軍事委員会の同意を得ているだけではなく、先制攻撃を行うための予算措置も取り付けています。

このように米朝首脳会談が、シャンシャンと終わることがあっても、全く平和な方向へ進んでいるわけではなく、世界は戦術核戦争の時代に移ろうとしているのです。

ちなみに「リアリスティック・ストラテジー」からすると、アメリカは北朝鮮のことはほっておいて、米軍を本土に戻すのが正解ということになります。

おそらくトランプ大統領のスタッフと米軍の上層部との意見が違うのでしょう。

米軍は、日米安保の重要性を理解しているでしょうし、北朝鮮を攻撃しなければ問題は解決しないと思っているでしょうね。それと、日本からの働きかけも大きく影響していると思います。

とにかく拉致被害者が帰国されるのを願うばかりです。





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