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消費税を負担しているのは、最終消費者だけ

2017.11.29(20:47) 1924

昨日は消費税について書きました。

ところで、消費税の納付税額の計算をご存知でしょうか?

消費税の納付税額は、課税売上に関わる消費税額から課税仕入れ等に係る消費税額を引いたものになります。

単純に書きますと、

売上についている消費税 - 仕入、経費で払った消費税 = 納付する消費税額

です(輸出がある企業はここでは除きます。日本国内でサービス、商品を販売する企業で考えてください)。

つまり、売上についている8%分を納付するのではなく、仕入や交通費や会議費や支払手数料や接待交際費などを支払うときに会社が払った消費税8%を引いた額です。

例えば、売上が消費税込みで108万円だとして、売上に関する消費税は8万円です。

そして、仕入やその他経費が70万円かかったとして、その分の消費税は5万6千円になります(70万円の8%)。

ゆえに、8万円-5万6千円=2万4千円が納付する消費税額になります。


そして、消費税を負担するのは、最終的に商品を消費し、又はサービスの提供を受ける消費者です。

事業者は消費税を負担していません。

これは免税事業者という意味ではありませんよ。

よくある誤解が、メーカーが製品を製造して、卸売業者に販売すると消費税がかかり、卸売業者が小売業者に販売して消費税がかかり、小売業者が消費者に商品を売ると消費税がかかり、何重にも消費税がかかっているというものです。

消費税は2重、3重に税が加算されないように、課税仕入れ等にかかわる消費税を控除して、税が累積しないような仕組みになっています。

例えば、卸売業者はメーカーから製品を50万円+消費税4万円で購入するとします。

次に、卸売業者がその製品を80万円+消費税6万4千円で小売業者に売ったとすると、卸売業者は売上の消費税6万4千円から、4万円(メーカーから購入するときに支払った消費税4万円)を控除した2万4千円を税務署に納付することになります。

小売業者はその製品を100万円+消費税8万円で消費者に売るとしますと、小売業者は8万円の消費税から、6万4千円(卸売業者から購入するときに支払った消費税額)を控除した1万6千円を納付することになります。


それぞれの納付額を並べますね。
(負担した額ではなく、預かって納めた額です)

4万円(メーカー)+2万4千円(卸売業者)+1万6千円(小売業者)=8万円


では、消費者が払った消費税というと、100万円の8%の8万円です。 

一致しました(笑)。

このように、事業者は消費税を預かって納付しているだけで、負担しているのは最終消費者だけなのです。


ただし、企業が最終消費者になることもありますよ。企業が税理士に依頼をしたら、最終消費者は企業になりますよね。

でも、税理士に支払う顧問料につく消費税は、課税仕入れ等として課税売上高の消費税から控除されるので、企業は消費税を負担していませんよね。

あのー、誤解のないように言いますが、私は企業が消費税を負担していないことをとやかく言うつもりではありません(笑)。そういう制度だということを書いているだけです(笑)。

長くなりましたから、続きは次回へ。
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