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消費税分、売上が上がる?

2017.11.28(22:57) 1923

私は、消費税増税には反対の意見を持っています。まぁ、積極的に消費税を導入したいと思う人はいないでしょうけど、社会保障をカバーするためにやむを得ず消費税増税に賛成されている方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。

私が消費税に反対するのは、日本経済を支える個人消費にダメージを与え、デフレを強めることになるからです。

ここで例を挙げます。

10万円を持っているAさんが、お金を使わずに箪笥預金をしているとします。この時に10万円はGDPに何ら変化を与えません。ゼロです。

ところが、Aさんが10万円を使って、Bさんから商品を買えば10万円GDPが増えます。そして、BさんがCさんから10万円のサービスを買えばGDPが10万円増えます。

そうして、CさんがAさんの10万円の品物を買うことになると、またGDPが10万円増えます。Aさんの手元には10万円が残り(最初のまま)、GDPは30万円増えるのです。

当たり前のことですが、誰かがお金を使えば、誰かの収入になります。消費が連続することによって、経済は発展しているのですよね。

逆に、誰かがお金を使わないように節約すると、誰かの収入がその分減ります。

言葉を代えますと、消費者がお金をできるだけ使わないようにすると、企業の儲けが減ります。企業は儲けが減るとリストラしてコストを減らしたり、売れやすいように価格を下げます。

しかし、そのコストカットの流れのなかで失業者が出たり、社員の将来への不安感が強くなったりすると、消費者はお金を使わなくなるので、全体の需要が減っていきます。これがデフレですね。

その上、消費税が導入されると取引本体価格に消費税額が上乗せされますので、消費者の可処分所得(使えるお金)が減り、更に節約するようになるために更にデフレになるのですよね。


さて、たまに見たり、聞いたりするのですが、「消費税分、売上が上がる」という誤解をしている会社があります。

例えば、消費税が上がっても同じ数量が売れれば、売上高は消費税分上がるというものです。

消費税がないときには、100万円の売上高だったものが、同じ数量が売れて、かつ消費税8%が付くとすると、108万円の売上高となり、8万円売上が増えたという考え方ですね。それゆえ、収益も増えているという発想です。

これは違いますよ。

企業会計では、「税込経理」と「税抜経理」の2種類があります。

仮に取引本体価格が100万円だとすると、税込経理は税込額で表示しますので、売上高108万円 と表示します。

しかし、上場企業で税込経理をすることはありません。税抜経理で、売上高100万円 と表示します。

消費税は、あくまで”仮に受けているもの”なので、売上とは見なさないのです。

では、税込経理で処理すると108万円となるので、税抜経理より8万円分得をしているかというと、そうではありません。

ここからが本題なのですが(笑)、長くなりました。続きは次回に。
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