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パレートの法則の落とし穴

2017.11.05(23:22) 1907

パレートの法則というのがありますね。80:20の法則、ばらつきの法則とも言われます。

これは、「組織全体の2割の人が、8割の成果を生み出している」というように、重要な2割が全体の8割を生み出しているという経験則ですね。

売上では、「2割の得意先の売上高が、会社全体の8割の売上高を担っている」といわれます。

たぶん、こうした例をいろいろと聞かれたことがあると思うのです。


私が若い頃、このパレートの法則をある勉強会でグループ討議したことがあります。

その時に若い参加者が、「僕らみたいな下の者が、重要でない8割の仕事をするんだなと思いました。」と発言したのですね。

要するに、彼は、「会社では上の役職の人が重要な2割だけをして楽をして、下っ端の者が重要でない8割の仕事をして”しんどい思い”をするんだな」という皮肉を言ったわけです。

私はそれを聞いた時になるほどなぁと思いました。それと同時に「パレートの法則」の”落とし穴だな”とも思ったのです。

8割の成果をあげるのは、仕事の重要な2割なのでしょう。確かに、それは上位の役職の人が担うべき仕事です。

しかし、仕事って重要な2割だけで成り立っているかといえば、そうではありません。

残りの8割があって、仕事が成り立っています。

だから、必ず誰かが8割の部分の仕事をする必要があります。

若い人は、それほど重要ではないと思われるような仕事に回されていると考えるかもしれません。

単純な仕事や汗をかく仕事をしているかもしれません。

でも、会社組織にはいろいろな仕事があります。頭を使って戦略を練る人もいれば、意志決定する人もいるし、お金を引っ張ってくる人もいます。足を使って客先を回る仕事もあります。様々なセクションで働く人がいて成り立っているのです。

たとえ今、8割の部分の仕事をやっていたとしても、会社にとって必要な仕事であれば一所懸命にやればいいです。その経験は無駄になりません。

また、別の見方を言えば、2割の部分を担っている人にも苦しみはあるということですね。

立場が上がれば上がるなりの苦しみがあります。もちろん、命令されて走る苦しみもありますよ。それぞれの立場で、立場に合った苦しみがあります。

別の立場の人、役割の人をうらやむ必要はありません。

今与えられている立場を一所懸命にやっていれば、次にふさわしいステージがきっと用意されます。

2割だけやろうと”要領かます”んじゃなくて(笑)、手を抜かず、与えられた仕事をするのが一番ですよ。
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