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会社を潰さないようにする会計のお話 4

2017.08.26(23:50) 1861

前回まで、現預金を月商の1.7か月分以上持つことと、現金比率、当座比率をみて、健全性の判定をすることについて述べました。

では、現預金が足りないと気づいたときには、現金を増やす手立てを考えなければなりません。

一番は、銀行からの借り入れですよね。

ただし、銀行は、晴れていれば傘を貸してくれますが、雨が降ると傘を貸してくれません。

つまり、会社の状況が良好なときは、お金を貸してくれますが、いざ危なくなったら貸してくれません。

ですから、会社の状況が良好なときに、銀行からお金を借り入れしておくことです。

借り入れは、必ず長期借入金をお願いしてください。ただ借りるだけでしたら、銀行はリスクのより少ない短期借入金を進めてきます。

短期借入金は、返済期間が1年以内のものですから、資金繰りを圧迫します。

銀行に借り入れを申し込むときには、必ず長期借入金を申し込むようにしてください。

短期だと金利負担が長期より安いということで、短期借入金を借りる会社もあるでしょうけど、今は低金利の時代ですし、資金繰りが苦しくなりますから、長期で借りてください。

会社の安全性を高めるには、とにかく現金を増やすことです。

そのためには、長期借入金を借り、利益が出たら短期借入金を返済して優先してゼロにします。

そして、会社の業績を上げながら、徐々に純資産(自己資本)を増やしていくのです。

社長の中では、借入金を返すことを優先する方がいらっしゃいますが、優先するのは現預金を持っていることです。

借入金を減らすことは、手持ちの現預金を減らすことになります。

無理な返済をしてはいけません。

借りれるだけ長期借入金を借りて、貸借対照表の右側(貸方)の固定負債から下の部分を大きくしましょう。そうして現金の余裕も持つことが会社の安全性につながります。

そのほか、自己資本比率のことなどもありますが、それはまたの機会にお話しします。
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