それから、トップマネジメントが学ばなければいけない知識は、キャッシュフローを中心とした管理会計です。株主などの利害関係者に会社の数字を公開する場合、財務会計という決まったルールによって、財務諸表を作成しなければなりません。また、税務申告には財務会計から税務会計の処理が必要です。これらは法律で決まっています。そうした決められたものではないのですが、トップマネジメントが意思決定をする上で必要になるのが管理会計です。
管理会計ではどのような資料が作られるかといいますと、中期経営計画書や、事業計画書、単年の予算実績管理表や資金繰り表などの表があります。表ではありませんが、労働生産性、労働分配率、損益分岐点などの指標も、管理会計で使うものの一部です。
キャッシュフロー計算書は財務会計にもありますが、実務では予算実績管理表の中に資金繰り表を組み入れた方が数字がつかみやすいです。なぜなら、お金の動きの予測が月毎にできるからです。とにかく、会社は、現金もしくは現金同等物をたくさん持っていることが一番大切です。変な話ですが、売上が悪くても、赤字であっても、お金があれば倒産しませんし、給料を払えます。だからキャッシュフローを意識した経営をしてください。特に売上が伸びているときは、3年先までのキャッシュフローを予測し、資金の準備をしておくことです。
それから、財務諸表ですが、トップマネジメントは財務諸表を作成する知識は必要ありません。ただし、財務諸表の見方は大まかには知っておかないといけないでしょう。当たり前のことですが、売上高は入金額ではないことに気をつけてください。また、借入金の返済は、仕入や給料の支払いなどすべての費用を払った後に税金を払って、残ったお金から行うことを知っておいた方がいいです(借入金の返済は損金として認められない)。
そして、管理会計として、売上高年計表、ABC分析表は作成するといいでしょう。それと大まかな数字で良いので、自社の市場シェアを知っておく必要があります。細かい数字を知る労力も費用ももったいないし、完全な数字は不可能なので、ざっと10%シェアくらいのことを知っておけばいいです。
管理会計は深みに落ちないようにしてくださいね。表の作成の仕方を知るのではなくて、成果を上げ、リスクを負えるようにするために、どういった情報(数字)を知るべきであり、どういった計画が必要なのかを知ることが大切なのです。
トップマネジメントが得るべき知識を四つ挙げましたが、これ以外にも必要に応じて様々な知識は学んでください。ただ、中心になるのは、ここで述べた四つです。
学習する組織については、別の機会に書くことにします。
< 続く >
管理会計ではどのような資料が作られるかといいますと、中期経営計画書や、事業計画書、単年の予算実績管理表や資金繰り表などの表があります。表ではありませんが、労働生産性、労働分配率、損益分岐点などの指標も、管理会計で使うものの一部です。
キャッシュフロー計算書は財務会計にもありますが、実務では予算実績管理表の中に資金繰り表を組み入れた方が数字がつかみやすいです。なぜなら、お金の動きの予測が月毎にできるからです。とにかく、会社は、現金もしくは現金同等物をたくさん持っていることが一番大切です。変な話ですが、売上が悪くても、赤字であっても、お金があれば倒産しませんし、給料を払えます。だからキャッシュフローを意識した経営をしてください。特に売上が伸びているときは、3年先までのキャッシュフローを予測し、資金の準備をしておくことです。
それから、財務諸表ですが、トップマネジメントは財務諸表を作成する知識は必要ありません。ただし、財務諸表の見方は大まかには知っておかないといけないでしょう。当たり前のことですが、売上高は入金額ではないことに気をつけてください。また、借入金の返済は、仕入や給料の支払いなどすべての費用を払った後に税金を払って、残ったお金から行うことを知っておいた方がいいです(借入金の返済は損金として認められない)。
そして、管理会計として、売上高年計表、ABC分析表は作成するといいでしょう。それと大まかな数字で良いので、自社の市場シェアを知っておく必要があります。細かい数字を知る労力も費用ももったいないし、完全な数字は不可能なので、ざっと10%シェアくらいのことを知っておけばいいです。
管理会計は深みに落ちないようにしてくださいね。表の作成の仕方を知るのではなくて、成果を上げ、リスクを負えるようにするために、どういった情報(数字)を知るべきであり、どういった計画が必要なのかを知ることが大切なのです。
トップマネジメントが得るべき知識を四つ挙げましたが、これ以外にも必要に応じて様々な知識は学んでください。ただ、中心になるのは、ここで述べた四つです。
学習する組織については、別の機会に書くことにします。
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