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仏教的トップマネジメント その2

2017.02.28(00:17) 1771

仏教的トップマネジメントの第1条は、次のものです。

1.不退転の自己変革を発願せよ!

<字句説明>

「不退転」(ふたいてん)は、仏教用語で修行の段階で退歩することのなくなった段階のことで、退かず屈しないことです。「発願」は、”ほつがん”と読みます。仏教用語ですが、神仏に対し誓いを立てるという風に捉えてください。仏教用語が苦手な方は「志」(こころざし)に置き換えても結構です。儒教的に「不退転の自己変革の志を立てよ!」でもかまいません。

<解説>

さて、この第1条は、トップマネジメントに対し、かなり厳しいものを要求しています。自己変革とは、自分を変えていく意思と行動のことです。言葉としては、短い文章なのですが、ほとんどのトップマネジメントが、この第1条をクリアできないと思います。

そんなことを言ったら、残りの9条まで全然進まないということになりますが、残念ながら、そのとおりです(笑)。

自分を変えていくことほど難しいことはありません。ましてや、一国一城の主であるトップマネジメントはプライドがあります。成功してきた自負があります。

みなさんは、他人のアドバイスを素直に聞けますか?実行できますか?自分の至らないところを反省して、悔い改められますか?
普通は”できない”と思います。人間って、そんなもんです。

しかし、この第1条の関門をとおり抜けない限り、他の9条を知っても意味はありません。自分を変えていく意思がない人は、どれだけ学んでも、知識を得ても、人からアドバイスをもらっても、素通りするか、曲がってしか伝わりません!素直に自分を改善させて向上していく意志がなければ、何を知っても無駄です。心地よいことだけを聞いて、耳が痛いことを聞かないことになってしまいます。

それと、この第1条には、”不退転の”という言葉がついています。つまり、「決して一度も、しりぞかないぞ!」という意味が込められています。

一回や二回、素直に聞いたからって、ダメなんです。その後、天狗になって、自分を変えようとしなかったら、もう元の木阿弥です。「何があっても屈しないぞ!」という強い決意が必要です。

だから、あえて「発願」という仏教用語で結んでいます。本来なら、「自己変革を決意せよ!」でいいのでしょうが、そんな簡単にできるものではないので、神仏へ願を立てる発願という言葉を使っているのです。

発願については、井上靖さんの『天平の甍』を読まれてると参考になります。この本には、命を懸けた渡海で日本に来た鑑真和上のことが書かれているのですが、4度渡海に失敗して失明した鑑真和上に「なぜそこまでするのですか」と質問するくだりがあります。そこで、鑑真和上が答えたことが「仏に一度発願したことをたがえることができようか」ということを述べるのです。要するに、授戒を教えるため日本に渡りますと、御仏に願を立て祈念したのに、自分からそれを辞めるということは全くあり得ないということなのですね。鑑真和上は考えられないような大変な苦難に会っているのですが、御仏との約束は自分の命のレベルよりもはるかに尊いということなのです。

私はここを読んだ時に魂が震えるような感覚があったのです。発願とは、それほどまでに重く、尊いものなのかと。軽々しく発願という言葉を使えないと。ただし、自分の人生の目標のような重要なことには「発願」を使って、不退転の意志を持とうと思ったのです。

自分を変えていくことに対し、逃げない、強い、強い意志を持っていただきたい。これが全てのスタートです。

< 続く >
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