経営トップの知識の問題を述べてきたが、ここで簡単にまとめてみる。
経営の問題の核
2.経営トップの知識
解決方法=四種の知識を得ること
(1) 縁起の理法
(2) その企業特有の経営課題を解決する手法(10以上)
(3) どの企業も知っておかなければならないマネジメントの機能
① マーケティング
② イノベーション
③ 人を活かす人事管理
④ 管理会計
(4) 悪に対する知見
ここまでで、倒産の事例の研究から、経営の問題の核を、「経営トップの心」と、「経営トップの知識」と体系化し、それぞれの具体的な対処方法を論じてきた。
本論は、「仏教的経営成功法」である。倒産を防ぐ段階の話だけをしようとしているわけではない。倒産を防ぐ方法を更にプラスに転じれば、それは経営を成功させていく方法になる。
経営の問題の核は、すなわち経営成功の核と同じなのである。「経営トップの心」と、「経営トップの知識」は経営成功の核である。本論で述べた方法は、そのまま成功の核になるのだ。
しかしながら、成功するためには、知識をどのように経済的な価値に転換するかが最大の課題になるのである。そのためには「行動」が必要になる。
経済的な価値を生む行動の第一は「顧客の声を聴くこと」である。
先に述べた「社長のお客様訪問」である。お客様は我社の何を気に入って商品やサービスを購入してくれているのかを聴く。そして、どのようなことに不満も持たれているかを聴くのである。
行動の第二は「非顧客の声を聴くこと」と、「顧客の顧客が求めているものを知ること」である。
非顧客とは、我社の顧客になってもおかしくない人だが、顧客になっていない人のことである。なぜその人たちは我社の商品やサービスを購入しないのかを知るのである。
顧客の顧客とは、たとえば貴社が電気製品の部品を作っているメーカーだとする。すると、直接のお客様は部品を集めて組み立てるセットメーカーになるが、セットメーカーは一般消費者に電気製品を売っている。この一般消費者が顧客の顧客になる(流通の会社が顧客という視点もある)。単に顧客の意向を知るだけではなく、顧客の先にいる顧客の意向を知ることが事業のヒントになることがあるので、顧客の顧客が求めているものを探究することは大切である。
顧客、非顧客、顧客の顧客と三種類のヒアリング対象を挙げたが、顧客の声を聴くというのは、市場の変化を知ることになる。顧客の要求は絶えず変化する。それゆえ、事業構造も顧客の要求に応じて変化していかなければならない。
正しく事業構造を変化させるためには、顧客のニーズを正しくつかむ必要がある。ニーズを知るには顧客に直接聴き、見てくることが一番なのだ。社長は社長室にいて、指示をするだけではなく、直接お客様のところへ出向くこと。それが市場のニーズを知る最も良い方法なのである。
<続く>
経営の問題の核
2.経営トップの知識
解決方法=四種の知識を得ること
(1) 縁起の理法
(2) その企業特有の経営課題を解決する手法(10以上)
(3) どの企業も知っておかなければならないマネジメントの機能
① マーケティング
② イノベーション
③ 人を活かす人事管理
④ 管理会計
(4) 悪に対する知見
ここまでで、倒産の事例の研究から、経営の問題の核を、「経営トップの心」と、「経営トップの知識」と体系化し、それぞれの具体的な対処方法を論じてきた。
本論は、「仏教的経営成功法」である。倒産を防ぐ段階の話だけをしようとしているわけではない。倒産を防ぐ方法を更にプラスに転じれば、それは経営を成功させていく方法になる。
経営の問題の核は、すなわち経営成功の核と同じなのである。「経営トップの心」と、「経営トップの知識」は経営成功の核である。本論で述べた方法は、そのまま成功の核になるのだ。
しかしながら、成功するためには、知識をどのように経済的な価値に転換するかが最大の課題になるのである。そのためには「行動」が必要になる。
経済的な価値を生む行動の第一は「顧客の声を聴くこと」である。
先に述べた「社長のお客様訪問」である。お客様は我社の何を気に入って商品やサービスを購入してくれているのかを聴く。そして、どのようなことに不満も持たれているかを聴くのである。
行動の第二は「非顧客の声を聴くこと」と、「顧客の顧客が求めているものを知ること」である。
非顧客とは、我社の顧客になってもおかしくない人だが、顧客になっていない人のことである。なぜその人たちは我社の商品やサービスを購入しないのかを知るのである。
顧客の顧客とは、たとえば貴社が電気製品の部品を作っているメーカーだとする。すると、直接のお客様は部品を集めて組み立てるセットメーカーになるが、セットメーカーは一般消費者に電気製品を売っている。この一般消費者が顧客の顧客になる(流通の会社が顧客という視点もある)。単に顧客の意向を知るだけではなく、顧客の先にいる顧客の意向を知ることが事業のヒントになることがあるので、顧客の顧客が求めているものを探究することは大切である。
顧客、非顧客、顧客の顧客と三種類のヒアリング対象を挙げたが、顧客の声を聴くというのは、市場の変化を知ることになる。顧客の要求は絶えず変化する。それゆえ、事業構造も顧客の要求に応じて変化していかなければならない。
正しく事業構造を変化させるためには、顧客のニーズを正しくつかむ必要がある。ニーズを知るには顧客に直接聴き、見てくることが一番なのだ。社長は社長室にいて、指示をするだけではなく、直接お客様のところへ出向くこと。それが市場のニーズを知る最も良い方法なのである。
<続く>