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仏教的経営成功法 その21

2016.10.27(00:24) 1663

⑥ 経営計画書の策定及び運用

経営計画書については、正語の反省のところで触れたし、この後でも触れるが、会社にとって最も大切な書になるものである。内容は、社長の意思、ビジョン、方針を書いたものになる。

数字に関しては5か年計画をのせた方がよいが、倒産の危機がる会社であれば、まず1年間の年度計画を立てていただきたい。要領としては、損益計算書の形式で、売上計画と経費の予測を月毎に立てて、予算実績管理表を策定する。そして予算額の横か下に実績を記入できるようにして、毎月自分たちで数字を埋めていくのである(予算数字の上に実績を上書きするタイプでも可)。

そして、予算実績管理表の下の部分に、キャッシュフロー計算書の簡易版を作るとよい。社長がこの表を作るのは難しいので、財務経理担当や税理士に作成をお願いするとよい。

売掛・買掛の増減、資産の売却・購入を入れてキャッシュフローが分かるようにすれば、資金の予測が簡単にできる。キャッシュフローの見える化ができるので、この表は絶対に作るべきである。

なお、予算の数字については、期中の売上が未達成でも、決して修正をしないこと。予算と実績の差異について原因を考え検証することだ。


⑦ 日次決算

日次決算は、倒産しそうな会社だと導入したほうがよいものだ。上記に書いた限界利益(粗利益)を社長が毎日自分でつけて、数字を把握するものである。

売上高と変動費を記入して限界利益を出し、次に固定費を引いて利益を出す。この作業を毎日することによって、社長は会社のリアルな数字を知ることになって、経営のスピードが上がる。また社長が限界利益を毎日意識するために、社長が利益志向にもなる。⑥の経営計画書で述べた予算実績管理表と同じように、表の下部に1日単位の資金繰り表をつければ、お金の流れが見えるのでさらによくなるだろう。


⑧ 資金繰り表の策定及び運用

これは先に書いたとおり、日次資金繰り表と月次資金繰り表を策定する。資金繰り表は単独で策定するのでも構わないが、できれば、売上高や費用の下に同じ時系列で並べた方が経営判断がしやすい。これらは経理に任せたままにしないで、必ず経営トップは毎日目を通すか、日次資金繰り表なら、自分で記入するのをお薦めする。留意事項は、日次決算ではあまり数字をこまかくしないこと。千円単位で十分である。

⑨ 経営トップのお客様訪問

10種の経営手法の中で最も重要な手法であるし、ほとんどの企業が実施していないものでもある。お客様への表敬訪問を経営トップ自らが行う。訪問は社員を連れずにアポなしで単独で行くこと。Aランク顧客(売上高上位10社など)を中心に定期的、かつ計画的に訪問をする。訪問したら、お客様の要望やクレームを真摯にお聞きする。そして、市場ニーズの変化、ライバルの動向などもつかむようにするとよい。また、つかんだ情報は社内で社員と共有する。この経営トップのお客様訪問は後ほどまた触れる。


<続く>
※ この論考の著作権は、古賀光昭にあります。無断転載、使用を禁じます。
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