② 限界利益率の向上
企業収益のすべては限界利益である。限界利益とは、売上高から変動費を引いたもので、会計的には「売上総利益」だとか「粗利」だとか言われるものである。変動費は外注費や材料費などの社外費用(社外に支払をするもの)で、一般的には売上の増減にしたがって変動する費用なので変動費と呼ばれる。
売上高-変動費=限界利益
社員の給与や販売費用などの会社の経費すべての支払源泉は、この限界利益である。企業にとっては売上高よりも限界利益(粗利)がどれだけあるかが大切なのだ。すると、限界利益率の向上を図ることがポイントになる。
限界利益率を良くするには、それは変動費率を下げることである。毎月の売上高が1,000万円の会社があるとする。変動費率が60%だとすると、限界利益率は40%になる。変動費が600万円で、限界利益が400万円という計算だ。
では、変動費率を1%下げるとどうなるだろうか?変動費率が59%になり、変動費は590万円である。限界利益率は41%で、限界利益は410万円である。変動費率が1%改善されたら、売上高の1%分の利益が増えるのだ。この場合、年間では120万円の増益になる。では、このケースで外注先又は仕入先にいくらのコストダウンを依頼しているかというと、約1.7%のコストダウンである。
このように、変動費を下げることは、利益に対する効果が大きい。自社も懸命に努力していることを示し、取引先にコストダウンを協力してもらうようにお願いするのだ。内製しているもので外注できるものは外注も検討すべきである(ただし、内製コストと外注コストを比較すること)。
それから、全社で限界利益率がいくらと出すのではなく、製品別、顧客別、地域別などで限界利益率を出すこと。限界利益率の高いものを重点的に売り上げを伸ばした方が利益効率が高い。
もう一点、気をつけるべきことは、限界利益”率”だけではなく、”金額”でも見ることである。率が低くても、総額が大きくて会社の利益に貢献している場合もあるからだ。
<続く>
企業収益のすべては限界利益である。限界利益とは、売上高から変動費を引いたもので、会計的には「売上総利益」だとか「粗利」だとか言われるものである。変動費は外注費や材料費などの社外費用(社外に支払をするもの)で、一般的には売上の増減にしたがって変動する費用なので変動費と呼ばれる。
売上高-変動費=限界利益
社員の給与や販売費用などの会社の経費すべての支払源泉は、この限界利益である。企業にとっては売上高よりも限界利益(粗利)がどれだけあるかが大切なのだ。すると、限界利益率の向上を図ることがポイントになる。
限界利益率を良くするには、それは変動費率を下げることである。毎月の売上高が1,000万円の会社があるとする。変動費率が60%だとすると、限界利益率は40%になる。変動費が600万円で、限界利益が400万円という計算だ。
では、変動費率を1%下げるとどうなるだろうか?変動費率が59%になり、変動費は590万円である。限界利益率は41%で、限界利益は410万円である。変動費率が1%改善されたら、売上高の1%分の利益が増えるのだ。この場合、年間では120万円の増益になる。では、このケースで外注先又は仕入先にいくらのコストダウンを依頼しているかというと、約1.7%のコストダウンである。
このように、変動費を下げることは、利益に対する効果が大きい。自社も懸命に努力していることを示し、取引先にコストダウンを協力してもらうようにお願いするのだ。内製しているもので外注できるものは外注も検討すべきである(ただし、内製コストと外注コストを比較すること)。
それから、全社で限界利益率がいくらと出すのではなく、製品別、顧客別、地域別などで限界利益率を出すこと。限界利益率の高いものを重点的に売り上げを伸ばした方が利益効率が高い。
もう一点、気をつけるべきことは、限界利益”率”だけではなく、”金額”でも見ることである。率が低くても、総額が大きくて会社の利益に貢献している場合もあるからだ。
<続く>