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仏教的経営成功法 その16

2016.10.24(12:10) 1658

経営トップの心の問題について、八正道の正見、正思惟、正語の反省修法による解決方法を説明した。

次は経営トップの知識の問題になるが、知識を得ようとする元は心(意志)なので、経営トップの心の問題だけ考えればいいのではないかとう意見があるかもしれない。

しかし、経営トップに「どのような知識があって、どのような知識がないか」という事実は、経営を左右する重大な問題なのである。経営トップが得ている知識が、実は経営の意思決定を決め、経営のかじ取りを決めているのである。

企業の命運は経営トップの心が握っているが、経営トップと社員と顧問などの知識の範囲でしか、企業は活動できないのだ。我々は自分たちの持っている知識の範囲で行動していることを知っておかなければならない。知らないことはできないのである。

倒産しそうな会社の社長が、八正道によって心を正しくして、心を綺麗にしても、もし倒産を防ぐ様々な知識がなければ倒産してしまうのである。

知識を得ることは、心を正すことと同じく絶対必要なもので、どちらも欠けてはいけないものなのだ。体系的に「心の問題」と「知識の問題」との二つに分けることによって、経営者の思考を整理し、実践しやすいように工夫しているのである。心を正すことと、正しい知識を得ることを実践しやすいようにしているのである。

私の仏教的経営成功法の特徴は、単に仏教思想によって心の面を改めるだけではなく、経営手法の知識を得ることを強調するところである。


では、経営トップが知るべき知識について、次に説明する。

まず、最初に頭に入れておくべきことは、八正道の正見で触れた「縁起の理法」である。ここでは「正見」のところとは違って存在論から説明をする。

貴社の存在について考えていただきたい。貴社はどれだけの人やものによって支えられているだろうか?貴社のサービスを誰かが購入してくれているはずだ。そのお客様が貴社のサービスを買うために、どれだけの努力(勤労など)をしているだろうか。もしかしたら、家計がギリギリなのだけれども、貴社のサービスにお金を払っているのかもしれない。

あるいは、社員がいれば、社員も経営者を支えている。働き分の給料を払っているとはいえ、会社がたくさんある中で貴社を選んで働いてくれているのである。そうした縁(えにし)もある。

事務所、インターネット、水道、電気、これらもお金を支払っているとはいえ、たくさんの方の発明や努力や働きによって恩恵を受けているものである。

あなた自身の存在はどうであろうか?この世に生まれることができたのは、両親がいたからである。そして、赤ん坊のときに両親や育ててくれた人がいたからこそ、今のあなたが存在しているはずだ。そして、太陽の光や熱も空気も水も、そして地球も、全てが与えられて生きてこられたのである。


「縁起の理法」は原因(因)と結果(果)の連鎖であるが、自分の存在という結果(果)は、たくさんの人やものや環境の愛(因)によって成り立っているということを知っていただきたい。

自分を生かしてくれている愛を知ることが、恩を知ることである。恩という漢字は、因の下に、心という漢字がある。心を「思いやり」や「愛」というものだとするならば、因となっている愛ということだ。

たくさんの恩を思い出し、恩を知って、その報恩行として経営をするのである。恩返しが経営である。


上記の「縁起の理法」の説明は、自らが果の場合のことであった。ベクトルが逆になるが、もう一つの視点は、自分が因として、どのような種をまくのかということがある。

つまり、良き種をまけば、良き果実を生むが、毒麦の種をまけば、毒麦が実るということだ。引き寄せの法則はこのことを言っているだけである。

今、毒麦が実っていても、良き種をまくようにすれば、いずれは良き果実が実るのである。

「縁起の理法」を前向きに捉えて、経営に活かしてしていただきたい。


<続く>
※ この論考の著作権は、古賀光昭にあります。無断転載、使用を禁じます。
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