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『嫌われる勇気』を読んで

2016.05.30(19:00) 1603

最近『嫌われる勇気』(岸見一郎、古賀史健著、ダイヤモンド社)を読みました。



ベストセラー作品ですから読まれた方も多いかと思います。

この本は心理学者アドラーの教えをソクラテスと弟子の会話のように分かりやすく書こうとしたものです。

アドラーに関する本は他の本で読んだことがありましたけど、著者の岸見一郎さんの考えが入っているからでしょうか、他のアドラーの本とは違う印象があります。

読んでいると、新約聖書を読んでいるような感覚がしました。

イエス・キリストを教えを心理学に落とし込んだら、こういう風になるのかなぁとい感じです。


ところで、最も意外だったのは、アドラーの心理学では「ほめてはいけない」という立場をとることです。

アドラーの心理学ではあらゆる「縦の関係」否定し、すべての対人関係を「横の関係」にすることを提唱しています。

この本では「ほめるという行為には「能力のある人が、能力のない人に下す評価」という側面が含まれている」というのです。

そういう面もあるかもしれませんが、次のようなケースはどうでしょう?

プロ野球選手がイチロー選手のことをほめる場面です。

「イチローさんは凄い!天才だ!」

ほとんどの現役の野球選手はイチロー選手をほめますよね。
でもそれは、能力のある人が、能力のない人に下す評価ではありません。能力がない(対象の人より低い)が、能力のある人(能力が高い人)をほめているケースです。

つまり、立場や能力が低い(能力が「ない」というと分かりにくいので、低いと書きます)人が、立場や能力が高い人をほめることは普通にあるということです。

また、「縦の関係」、すなわち親子や会社の上司部下の関係です。

「縦の関係」にも愛というものはありえますよね。

親は子を愛し、上司は部下を愛する。 子は親を敬い、部下は上司を尊敬する。

指導したり、はぐくんだりする縦の愛ですね。

アドラーはほめることは相手を操作することが背後にあるように捉えていたようですが、ほめることは相手を尊敬しているときに出ることもあるし、相手をはぐくむときにも出ると思います。

現実の社会には縦の関係は存在しますので、それを否定するのではなく、導く愛や尊敬する気持ちという側面でとらえていくのが大切ではないかと私は思いました。
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