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日銀の政策と新たな産業とは

2015.05.13(12:08) 1508

アベノミクスの流れの一つに2%の物価上昇率というのがあります。日銀の黒田総裁は2年間で、その目標を達成するということを掲げていました。

この目標については達成は不可能ということで、見通しの下方修正があったことを以前のブログに書きました。

これは方法を誤っているのかもしれませんね。

例えば、好ましいインフレとは、どういった流れで進むものでしょうか?

まず、産業が成長することによって、雇用者の賃金が上がります。
すると、雇用者や企業は物をたくさん購入します(需要の増加ですね)。
そして、物がどんどん売れるので、物が足りなくなり、物の価値が上がります。

賃金上昇 → 需要の増加 → 物の不足 → インフレ

こんな流れですね。

ここでのポイントは二つあります。

先に賃金が上がり、賃金の上昇率が物価上昇率を上回っていることです。

賃金の上昇率>物価上昇率

物価が上がるよりも、給与が増える状態です。これが望ましい姿ですよね。


ところで、今の日銀の政策はどうでしょうか?

大規模な金融緩和をして、市場にお金を大量に流すことをしています。
それによって、円安を誘導し、海外に物を売って国内の雇用者を増やし、豊かにする方法です。

円安になると、輸入物価やエネルギー価格が上昇します。

賃金より先に物価を上げる方法です。

物価上昇(インフレ) → 賃金の上昇 → 需要の増加(?)

ところが現実は、物価の上昇率の方が賃金の上昇率を上回っています。

物価上昇率>賃金上昇率

給与がいくら上がっても、それ以上に物価が上がっているので、豊かさを実感できないわけです。

金融政策によって物価を引き上げようとしているので、実需が伴わないために、賃金があまり上昇しないのではないかと思います。


ただし、今の日本経済にそれほど悪い感じがしないのは、株価が上昇して心理面でプラスになっていることと、石油価格が下がって物価上昇を防いでいることが要因でしょう。


結局、人が物をたくさん買ったり、企業が設備投資をしたりするような新たな産業を起していかないと、悪いインフレになってしまいますね。

新たな産業の候補としては、バイオテクノロジー(農業)やナノテクノロジー(医療)、ロボットがありますし、既存の産業もまだまだイノベーションの余地があります。

観光や物流なんかそうでしょう。

また、私は、人間の創造力を開発するようなビジネスが発展した方がいいと思います。

この世を発展させてきたものは創造力なので、人間が創造力を発揮できるような教育、システム、仕組みを創り出せば、ものすごい富を生むと思うんですね。

そのシステムは、誰もが再現できて、誰もが簡単に理解できるようなものですね。

人が持っている力を伸ばすような産業は、今後の世界の鍵になるような気がしています。
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