
野口悠紀雄さんの『2040年の日本』(幻冬舎新書、2023年)を読みました。
いろいろと疑問に思うところがありましたが、ここでは自動運転の予測について触れてみたいと思います。
野口さんは、「運転手のいない自動運転タクシーが登場し、普及するシナリオ。これは「ロボタクシー」と呼ばれる」という話をしています。
野口さんいわく、ロボタクシーが広範に普及すれば、タクシーを呼べば運転手がいない車が到着する。それに乗って目的地まで行き、乗り捨て、帰りにはまたロボタクシーを呼んで自宅まで帰る利用法に代わるだろうと。
そうなると、乗用車を保有するのはタクシー会社だけになり、個人は乗用車を保有せず、利用するだけになるということを主張していました。
これは無理があるなぁと思いました。
野口悠紀雄さんは、車を移動手段だけに思っているようです。
しかし、車というものは、走らせる楽しみもありますし(自動運転しかできない法律になったら別ですが)、所有する喜びがあるものでもあります。
ただ移動しているだけではないのですよね。
それに移動手段としてだけ考えるのであれば、現在の有人運転でも同じことができますよね。
大勢の人がそれをしないのはタクシー代が払えない、自分の車がいい、別の交通手段がいいというのがあるわけで、ロボタクシーになったら皆がそれを利用して乗用車を所有しないというのは、考えにくいですよね(カーリースを利用する人が増えるなど、車をどういった方法で所有又は借りるかの形は変わると思います)。
こういう予測があると、この本の他の予測も当てにならない気がしますが、特に気を付けなければいけないのは、40年後に中国のGDPが日本の約10倍になっているという予測です。
私は中国経済はコロナ前がピークであって、これからは下がっていく方向だと見ています。
中国は1年前からデフレになっている模様で、おそらく何十年もデフレが続くでしょう(大きな戦争が起きれば、一時的にインフレ、スタグフレーションもあり得ます)。
予測は当てになりませんが(私のも含めて 笑)、起きそうなことを想定しておいて、今現実に起きている”変化”をよく見ることが大切です。

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