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マーケティング部を最上位部門にするのは間違い

2023.03.13(19:37) 2770

私は仕事柄、ドラッカーの著書は日本語のものは全部読んでいますし、ドラッカーのことについて書いてある本もできるだけ読むようにしています。

先日、あるドラッカーの考え方を使って経営コンサルティングや講演をして、本を出している人の著書を読んでみました。

あえて題名は書きませんが、その中にマーケティングのことが書いてあり、マーケティングを重要な企業活動の理念として、最重要事項としてマーケティングの大切さを強調しておられます。

正確にはドラッカーは、マーケティングとイノベーションの二つを最重要事項と捉えていたと思いますが、それはさておき、この本の中に「マーケティングカンパニーの実践事例」というのがあり、そこに「マーケティング部を最上位機関にしたA社」という例が書かれています。

組織図をイメージしていただくと、ライン組織の一つにマーケティング部がある会社が、ラインからマーケティング部を外して社長の下にマーケティング部を置いて、全ラインを統括する上位部門としているのです。

これはいただけません。

マーケティングの考え方を全社員が持つことは大切です。

しかし、ライン組織を統括する位置に(上位概念に)マーケティング部を置くことは、別のことになります。

組織の上位部門になったらマーケティング部は権力や権限を持ってしまいます。

おそらく、マーケティング部に都合の良いように組織を動かすようになるでしょう(顧客の視点ではなく、マーケティング部の視点で統括すると思われます)。

また、他のラインの長を始め、他の社員に不満が出るでしょう。

この実例の会社がその後どうなったのかは書かれていませんが、たぶんうまくいっていないと推測します。

仕事をする上で大切な考え方・概念と、それを組織の上位概念に部として入れることは別のことです。

人がどういった場合におかしくなるかを想像しなければいけません。


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2023年03月13日
  1. マーケティング部を最上位部門にするのは間違い(03/13)