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ヒューストン・アストロズの革命 その1

2018.01.10(23:10) 1949

昨年のメジャーリーグでは、ヒューストン・アストロズがワールドシリーズを制覇しました。ヒューストン・アストロズは、近年シーズン100敗をするような弱者だったのですが、そのチームが革命を起こし、メジャーリーグの頂点に立ったのです。

このヒューストン・アストロズの革命は、知識社会における経営の参考になるところがあります。

まず、アストロズのGMは、野球以外の専門家を招集しました。数学者、物理学者、統計学者、コンピューターの専門家です。つまり、知識労働者ですよね。野球を専門外とするテクノロジスト(知識労働者)を集めて、野球の試合に勝てるサポートをさせています。

ここで大事なことは、情報を必要としている人(この場合は、GMであり、最終的には現場の監督・コーチと選手)が、どのような情報が、どのような形で、どのタイミングで必要かをテクノロジストへ指示していることです。

野球以外の専門家を呼んできても、彼らは野球に勝つために何をすれば良いかわかりません。ですから、情報を必要とする側(指示する側)が、どのような情報がどのような形で必要かを伝えて、その作り方についてはテクノロジストに任せるのです。

逆にテクノロジストの側は、そうした情報を形づくるには、どういったデータが、どのタイミングで必要かを指示する側に伝えます。

こうしたやり取りが知識社会での仕事のやり方になります。

例えば、アストロズのGMは、選手に対し「ボールのコースと、きわどいコースは見送って、我慢しろ」と指示しています。それはボール球を打ってもいい打球はいかないし、相手投手を助けます。確かにきわどいコースはストライクと言われる可能性がありますが、それでも我慢して「難しい球は振るな!」と指示しているのですね。

では、それを選手が実行しているかを何かで測らなければなりませんよね。

そういう場合に、テクノロジスト(数学者や統計学者)に「それらを評価するものがほしい」と依頼して作ってもらうわけです。そして、テクノロジストは、投手の投げた高低・コース、場面、相手投手、アンパイアなどのデータが必要だとかを球団に要望します。

方向性や欲しい情報がどのようなものかを出すのは、会社側(マネジメント側)です。専門家ではありません。

ただし、専門家を雇っているからといって上から目線で見るのではなく、専門家に対し敬意を持つことが大切です。

知識労働者は自分の仕事に誇りを持っているので、パートナーとして接してください。

次回はフライボール革命について書きます。

<続く>

古賀光昭のビジネス相談



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ヒューストン・アストロズの革命 その2

2018.01.11(19:30) 1950

昨年、ワールドシリーズを制覇したヒューストン・アストロズの革命について今回も書いてみます。

メジャーリーグでは2015年から打球の角度を放送中に表示していたそうです。

そこで、最もホームランになりやすい角度が25度から30度の角度だということでした。そうしたデータがあった上でのことだと思いますけど、ヒューストン・アストロズでは、外野にフライを上げることを命じていたのです。

一般的に野球では「ゴロを打って一所懸命に走る。そしたら何が起こるか分からない。」という考え方があります。ゴロはイレギュラーすることもありますし、捕球しにくい打球でもあります。また、一塁への送球が遅れたり、逸れたりする可能性があるので、「ゴロを打って全力疾走」がバッターの基本のように言われていました。

メジャーリーグに入ってくるような選手でも、アマチュア時代はそうしたプレーを心がけていたようです。

ところが、ヒューストン・アストロズのGMは、「ゴロを打つのではなく、外野へフライを打て!」と命じています。その方が相手にダメージがあるからだと説明していました。

それゆえ、アストロズの選手はバッティング練習の時から常に外野へフライを打つようにしています。どの選手もボールの下を叩くようにスイングしていったそうです。

するとどうなったかというと、チームの本塁打が増えました。毎年一桁しか本塁打を打っていなかったアベレージヒッターが、20本以上の本塁打を打てるようになったそうです。

この外野フライを打とうという試みが「フライボール革命」であり、それによってメジャー全体で本塁打が増えたと言われています。

阪神タイガースの金本知憲監督も「フライボール革命」とは明言していませんが、同じようなことを考えていると思いますね。強い打球を打って長打を狙うバッティングをするように指導していますよね。

結局、そういうバッティングが相手ピッチャーにとっては脅威になり、得点力も結果的に上がるわけですね。

ヒューストン・アストロズのGMが言っていたことをまとめますと、

1.ボールを振らない。(できるだけ三振をしない)

2.きわどいコースは見送る。(甘い球を待つ)

3.ボールの下を叩き、外野フライを打つ。(「フライボール革命」)



ところで、ヒューストン・アストロズのGMは、いろいろなことを試したそうなんです。そして、失敗したことや効果があまりなかったことはたくさんあったそうなんですね。

つまり、試してダメだったら、別をことを次から次へとチャレンジしたんですよね。ここがポイントだと思います。

「この方法は成果が上がるだろう」と思っていたことでも、やってみたらうまくいかなかったことは山ほどあったようなんです。だからとにかくやってみて、ダメだったら別の方法を試し、うまくいくのだったらそれを使うということを繰り返したのだと思います。

経営でも同じですよね。

ある方法を試してみて、効果がなければ別の方法を試す。これをできるだけ早いスピードで繰り返せば、良いものが残っていくのですね。

四の五の言わず、まずやってみる。これが大事ではないでしょうか。

古賀光昭のビジネス相談



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東京一の恋のパワースポット

2018.01.12(21:10) 1951

我が家は、毎年東京大神宮に初詣に行っています。今年の初詣も行ってきましたが、例年通り、若い女性でいっぱいでした。

東京大神宮がなぜ若い女性でいっぱいかと言いますと、東京で最も縁結びのご利益がある”恋のパワースポット”だからなんですね(笑)。

私は結婚していますから(笑)、別に恋人を見つけるためではなくて(笑)、「東京のお伊勢さま」だから初詣に行ってます(笑)。

東京大神宮は最近「東京一の縁結びのパワースポット」と言われていますけれども、それには地道な広報活動があったようです。

女性誌やフリーペーパーに神社のことを一所懸命広報したそうなんですね。

また境内では、様々な恋のおみくじがあったり、恋愛系のお守りが20種類以上あったりと、華やかさと”ちょっとした遊び心”があって、女性が楽しんで参拝しています。そうしたところにも工夫があり、世の中のニーズを上手につかんでいるといえるでしょう。


それと、東京大神宮が「神前結婚式の創始の場所」なんだそうです。

そういえば、時代劇の結婚式のシーンでは、神社で結婚式をするのではなく、自宅でやっていますよね。1900年以前には神前の結婚式はなかったのですが、東京大神宮が神前での結婚式の様式を定め、広がっていったという歴史があるようですね。


ただし、歴史があったとしても、何も工夫をしなかったら、現在の東京大神宮のように多くの人が参拝しなかったでしょう。

そこには地道な広報活動と、人々の願い(ニーズ)を理解して、創意工夫した努力があったのですね。

古賀光昭のビジネス相談



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A型インフルエンザの恐怖ww

2018.01.17(21:39) 1952

久しぶりのブログ更新になりました。といいますのも、お恥ずかしながらA型インフルエンザにかかっていました。

先週末、家内が咳き込みだし、38度を超える熱が出ました。もしやインフルエンザではないかと思い、翌日に病院に行かせますと、A型インフルエンザという診察でした。

家内は、薬を吸入し、すんなりと治ったのですけど、翌日から私の方が具合が悪くなり、熱が出はじめました。それがちょうど日曜日で病院は閉まっていたため、何とか耐えて、翌日の月曜日に病院に行きますと、A型インフルエンザという結果でした。

月曜日に病院に行ったときには熱は下がり気味だったのですけど、インフルエンザ用の薬を吸入して、すぐに治るかと思いきや、また熱が上がり、その後、徐々に熱が下がった次第です。

それにしても、インフルエンザは、かかるとえらい目にあいますわwww
(ちなみに、今回のブログタイトルは、「ウルトラセブン風」のタイトルにしているだけで、恐怖感を持ったわけではありませんよ(笑))

私は独立して8年半になりますけど、熱が出るような病気はしなかったので、熱を出して寝込んだのは、たぶん10年ぶりくらいかと思います。

独立して2度家族がインフルエンザにかかったことがありましたが、2度とも私は大丈夫でした。

しかし、今回はやられましたね。認めたくはありませんが(笑)、体力が昔より落ちているんでしょうね。

また、病後もすぐに回復しないんですよね(笑)。 熱が下がっても、体は痛いし、食べ物の味は分からないし、何もする気が起きませんでした。たぶん、体が強い人ならインフルエンザにかかったとしても回復が早いと思います。


今回の教訓としては、やはり体は鍛えておくべきだということですね。

何もしないでいれば、体力は落ちていくばかりですから、普段から体を鍛えて強くしておくことが大切だなと思いました。

古賀光昭のビジネス相談



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期限を設定する

2018.01.18(23:55) 1953

私はまだ見に行っていませんが、「劇場版 マジンガーZ INFINITY」というのが公開されています。

私は、マジンガーZ、グレートマジンガー、ゲッターロボの大ファンなので、この映画は見に行きたいと思っています(笑)。

ところで、『完全保存版 マジンガーZ 大解剖』(三栄書房)という雑誌があったので、買いました(笑)。



その中に、原作者の永井豪先生のインタビューが載っています。永井豪先生は、マンガ家という仕事をどう思うかというと、「この仕事、最高にいい仕事なんだけど、〆切が無きゃあねぇ」って、亡くなった石川賢先生と話していたそうです。

「そうだよね」と大笑いしながら、「でも、〆切が無いと果たして描くかな?俺たち」「ずるずると描かないかもしれないね」みたいなことを話していたそうです。

マンガ家の方は、やはり〆切が大変なのでしょうね。

しかし、〆切が無かったら、人間はなかなかいい仕事ができないのではないでしょうか。

〆切に追われる切迫感から、緊張したよい作品ができることも多いと思います。

逆に期限がない仕事を与えられたら、「そのうちいつか描こうかな」となって描かないか、描いても緊張感のない作品ができてしまうのではないでしょうか。

人は仕事をするときに、スイッチを入れることが必要です。

ある意味、〆切はスイッチを入れることになります。期限を設けることによって、行動できるようになるんですよね。

期限を決めないと夢だけに終わってしまいますから、何かをしようと思うときには必ず期限を設定すると良いですね。

「いついつまでに、これをやる!」というようにです。

期限を設定すると、潜在意識にもスイッチが入るようですよ。

古賀光昭のビジネス相談



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『現代の経営』の人材育成とプロ野球 1

2018.01.20(22:39) 1954

現在の日本は、人手不足になっていますよね。そうした背景から、ブログ年頭の「2018年の予測 その3」にて、企業が人事にきちんと取り組んでいかなければならないことにちょっとだけ触れました。

そこでは、取り組むべき人事の意味を3つ挙げました。

1. 新卒、中途の採用

2. 社員研修

3. 社員が辞めない会社にすること



これらをプロ野球界になぞらえて考えてみましょう。

まず、1の新卒の採用は、プロ野球ではドラフトになりますね。

ドラフトでは「くじ引き」という制度がありますけど、現状の選手のスキル、年齢を考慮して、どういった新人を選択するかを考えますよね。

最近は入団を拒否する選手は少なくなりましたが、以前は球団によっては入団拒否する場合もありました。

つまり、どんな選手を指名するかだけではなく、選手が入ってくれるような球団を目指したり、魅力ある条件を提示したりするという面もあります。

また、中途採用というところは、プロ野球だとトレードですかね。


2の社員研修は、春や秋のキャンプ、普段の練習など、各チームが育成をしています。それになぞらえますね。

3の社員が辞めない会社にすることは、FAによって選手が流出するのを防ぐことと同じでしょう。


人という経営資源が成果を挙げるところは、一般企業もプロ野球チームも変わりありません。

では、なぜ一般企業の人事の問題をプロ野球チームになぞらえたかといいますと、そこに人事のヒントがあるからです。

プロ野球チームでは、選手は自営業者であり、その集まりであります。軍隊に例えたら傭兵部隊のようなものですよね。立場の違う者を束ねて成果を挙げていかなければなりません。

それゆえ、プロ野球チームの方法の全てが正しいわけではないでしょうが、参考にできるところもあるのではないかと思うのです。

そして私は、ドラッカーの『現代の経営』の”人事に関係するところ”を引用しながら、考察していきたいと思っています。

人事のポイントは、2の社員研修、いわゆる人材育成です。1と3の入口と出口は、2に”比べれば”重要度が落ちます。

それゆえ、このブログでは、人材育成を中心に次回から書いていきます。

<続く>

古賀光昭のビジネス相談



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『現代の経営』の人材育成とプロ野球 2

2018.01.21(23:11) 1955

人材育成について、ドラッカーの『現代の経営』にどのようなことが書かれているかを紹介します。私は1996年の翻訳本(上田惇生訳、ダイヤモンド社)を持っていますので、以下の引用(黒太字)は1996年版からのものです。ただし、現在1996年版は古本でしか手に入らないので、リンクはドラッカー名著集『現代の経営 下』になります。



ドラッカーは育成という言葉ではなく、開発という言葉を使っています。

人の「開発」は、他の資源のように外部からの力によって行われるものではない。
それは人の特質の利用法を変更したり、改善したりることなどではない。
人の「開発」とは成長である。
そして成長は、つねに内から行われる。



ここでは、とても大切なことが書かれています。

人材開発は、人が成長することによって行われ、それは本人自身によって行われるということですね。

機械でしたら、もっと効率よく動くように外から処理を加えて、改良し、改善することができます。しかし、人間には自由意志があるので、本人がその気になって成長しないと人材開発をすることができないということです。

続けてドラッカーは次のように述べます。

したがって仕事は、つねに人の成長を促すとともに、その方向づけを行うべきものである。(中略)
すなわち、仕事は、働く者にとってつねに挑戦である必要があるということである。



ドラッカーは、「マネジメントは人が成長できるように挑戦するような仕事を与えよ。」と言っているのですね。

標準的な楽な仕事ではなく、「技能も努力も判断も必要とするような高い目標の仕事を与えなさい」という意味のことを言っています。

一般的なビジネス環境の人に対し、まるでプロ野球界の人に言うようなことを述べていますね。プロ野球界では、個人の成績(数字)だけではなく、日々の勝利と最終的なチームの優勝という高い目標が明確に提示されています。

そうした高い目標を提示することが、人間の本性にとってプラスになるのです。(ただし、高い目標は強制して与えるものではありません)

ドラッカーは、

人の本性は、最低ではなく最高の仕事ぶりを目標とすべきことを要求するからである。


と、「人間の本質は、最高の仕事を目標にするものなんだ。」と述べています。

人間の本質を無視して、人に低い目標を与えたら、結局は人間性が腐食してしまうのです。

<続く>

古賀光昭のビジネス相談



2018年01月
  1. ヒューストン・アストロズの革命 その1(01/10)
  2. ヒューストン・アストロズの革命 その2(01/11)
  3. 東京一の恋のパワースポット(01/12)
  4. A型インフルエンザの恐怖ww(01/17)
  5. 期限を設定する(01/18)
  6. 『現代の経営』の人材育成とプロ野球 1(01/20)
  7. 『現代の経営』の人材育成とプロ野球 2(01/21)
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