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仏教的トップマネジメント その3

2017.03.01(00:17) 1772

仏教的トップマネジメントの第2条は、次のものです。

2.他の人からしてもらうことで、自分が幸福になれると思うな。

<理解を深めるための補足文>

他の人からしてもらうことで、自分が幸福になれると思うな。過ぎたる欲は、会社と自己を滅ぼしてしまう。執着を去れ!

<解説>

この第2条も仏教思想が入っています。仏教では、すべての苦しみは「過ぎたる欲」、すなわち”執着”によって起こるとされています。事業の失敗などの会社の苦しみの原因は、トップマネジメントの執着である場合があるので、「仏教的トップマネジメント」の第2条で、苦しみの根源である執着を去ることを書いているのです。

「他の人からしてもらうことで、自分が幸福になれると思うな。」は、二つの視点から思慧(しえ)してください。

一つは、自分の幸せが他人の行為によって決まるのではないということです。自分が他人から何かを与えられたら幸せになるというのでは、自分の幸せは他人次第の幸福になってしまいます。他人から好かれたら幸福ですが、かといって、好かれるまで不幸であるというのもおかしいのですね。

トップマネジメントは特に社員や外部の人の評価を気にするでしょう。「凄い社長!」と評価されたら嬉しいのですが、評価されなければ不平不満の心境になるのではいけないのです。

でも、ほとんどのトップマネジメントが他人の評価を得ようと苦しんでいるのではないでしょうか?それは幸せの価値基準が自分の内ではなく、外にあるというこ証拠なのです。この心境で生きていくと、しんどいですよ。永遠に評価を求めますから。

二つ目の視点は、他人から何かをもらうことで幸せになる発想をしている人の愛は奪うものだということです。いわゆる「奪う愛」というものです。相手から愛を取ろう、取ろうとする行為です。

こういう人は結局幸せになりません。なぜなら、「愛を奪おう、もらおう」という人を、普通は好きにはなれないからです。また、「類は友を呼ぶ」で、同じような愛を奪う人しか近づいてこないからです。

しかし、奪う愛に生きている人が幸せになるのは簡単です。逆のベクトルを働かせればいい。与える側に回ればいいのですよ。与える愛に生きていこうと、心を定めることです。

会社を経営していくには、強い願望が必要な面もあります。されど、それが度を過ぎた自己中心的な欲望になると、トップマネジメントを腐敗させるだけではなく、会社も腐敗します。あるいは、会社を間違った方向へと導いてしまうのです。

どうか自分の愛が奪う愛になっていないか、他人の評価をもらうことばかりを考えていないかを内省していただき、もし奪う愛になっているなら、与える愛に舵を切ってください。すべての苦しみの元は、執着であることを忘れないでください。

< 続く >
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仏教的トップマネジメント その4

2017.03.02(00:18) 1773

仏教的トップマネジメントの第3条と第4条は関連していますので、一緒に解説します。

3.経営の第一の核は、トップマネジメントの心である。

4.経営の第二の核は、トップマネジメントの知識である。



<理解を深めるための補足文>

経営の第一の核は、トップマネジメントの心である。与えられているものに感謝し、利他の思いを持つところから経営は始まるのである。あなたの愛を先に与えよ!

経営の第二の核は、トップマネジメントの知識である。トップマネジメントは見識の不足がないよう常に学ぶことを忘れるな。そして組織にも学習を習慣化させよ!


<解説>

第一条から第3条までは、トップマネジメントの精神性を強調していますが、第4条からは、経営に関する具体的な知識が入ってきます。

そして、第3条と第4条は、「仏教的経営成功法」で取り入れた内容の元になっている部分です。「仏教的経営成功法」では、経営の核は、「経営トップ(=トップマネジメント)の心」と「経営トップの知識」であると説明しています。それゆえ、経営に危機が訪れている場合は、経営トップの心が間違っているか、知識が不足しているか、その両方であるということです。

そこで、「仏教的経営成功法」には、経営トップの心を正す方法と、どのような知識を吸収すればよいかを述べています。この辺りは「仏教的経営成功法」に詳しく書いているので、ここでは簡単に「心を正す方法」について説明します。

まず、経営トップの心を正す方法は、仏教思想の八正道(はっしょうどう)という反省修法があるのですが、その中の正見(しょうけん)、正思惟(しょうしゆい)を使って、間違った心を振り返る方法です。間違った心の代表的なものは「経営トップの心の四毒」と私が分類し名付けたものです。それは、貪、慢、癡、瞋(貪欲、慢心、愚かさ、怒り)の四つであり、これらを中心に心をチェックします。

「仏教的経営成功法」の内容についてはこれくらいにして、第3条から解説を続けます。

経営は、トップマネジメントの心で方向が決まります。トップマネジメントの心が組織を活性化させることもあれば、腐らせてしまうこともあります。トップマネジメントの思いの強さが、企業の発展を左右します。トップマネジメントが利己的な心を持っていて、えこひいきした人事政策を取るならば、会社は堕落します。残念ながら、トップマネジメントの心が正しいことが、イコール企業の発展繁栄ではありません。しかし、トップマネジメントの心が悪であるは、イコール企業の堕落に当てはまります。なぜなら、企業の成果は次の掛け算にて合計されるからです。

成果=心×知識×行動

企業で働く人全員の「心と知識と行動の掛け算」によって企業の成果は生まれます。ただし、トップマネジメントの心がマイナスであれば、掛け算なので、全部がマイナスになるのです。

トップマネジメントは、現在与えられているものに気づいてください。確かに相当な努力をされて経営トップの一員になられているでしょう。しかし、自分一人の力で社長になったのですか?役員になったのですか?管理職になったのですか?今まで助けてくれた部下や先輩や上司がいませんか?助けてくれた家族や友人がいませんか?何より、あなたの会社のサービスや商品を買ってくれたお客様がいるのではないですか?

決して自分一人の力で今の地位にいるのではないはずです。あなたの存在自体も両親のおかげで存在しています。それらへの感謝をしていますか?

経営は与えられたものへの報恩行だと私は思っています。たくさん与えられたことへのお返しの行為です。お父さんやお母さんに命をいただいた”お礼”にお客様へサービスをするのです。だから、経営のスタートは利他(りた)なんです。人に喜んでいただこうという思いからスタートするのです。

第2条で述べましたが、自分が人からもらうことではなくて、まず自分から愛を与えていこうと思うことです。21世紀は、こうしたことをまじめにトップマネジメントが考えている企業が発展繫栄していくのです。ソーシャルメディアが発達し、人々が得る情報が膨大になった時代には、トップマネジメントの悪心はすぐにばれます。社員にもばれますし、お客様にも、世間にもばれます。そして人心が離れていくのです。

どうかトップマネジメントの心に利他を持ってください。トップマネジメントとしての正しい心とは何かを追求してください。

< 続く >
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仏教的トップマネジメント その5

2017.03.03(00:07) 1774

それから、心を整える方法として、形から入る方法もあります。環境整備をトップマネジメントに応用するのです。環境整備は、お客様満足を上げるために、働きやすい環境を整えることです。環境整備は項目として、礼儀・規律・清潔・整頓・衛生・安全の6つですが、主に毎日の清掃によって職場をピカピカにし、環境を整えます。形から整えて、心を整える方法です。

人は動作行為や、見ているものに影響を受けますから、形から入って心を整える方が容易なのです。毎日清掃していると、愛着も湧いてきますし、心を込めて清掃するようになります。

みなさんも、綺麗なものを見るのは好きでしょう。イケメンが好きな人、美女が好きな人は多いですよね(笑)。逆に、汚いものを見るのは嫌でしょう(笑)。職場も一緒です。汚い職場を見ていると、心がどんよりしてきますが、綺麗な職場を見ると、気持ちがよく前向きに明るくなるのです。だから、社員教育に悩んでいるトップマネジメントは環境整備を取り入れたらいいのです。

で、その環境整備を、トップマネジメントの心を正すことに使う方法を説明します。なんと言っても、自分自身を綺麗に清潔にしてください。風呂に入りましょう(笑)。爪を切りましょう。髪もきちんと理髪店や美容店に行って、切ってもらいましょう。白髪が気になるなら、染めたらいいと思います。男性でも肌の手入れはしておいた方がいいですよ。後々に差が出ます(笑)。

ワイシャツやスーツは綺麗にしておいて着てください。スーツ、ネクタイとワイシャツの組み合わせは、できれば女性に見てもらいましょう。奥さんや彼女がいない人は、スーツのお店に行って、センスの良さそうな女性に聞くといいと思いますよ。その時に「清潔感のある明るいイメージ」とか、具体的に自分が着たいイメージを伝えるといいのです。決して「適当で」は言わないように(笑)。自分を前向きに表現する言葉を伝えてください。「かっこいい感じのを選んで」と言ってもいいんじゃないでしょうか。

それから靴はきちんと磨いてください。古びた靴は止めておいた方がいいです。財布も同じですね。くたびれた財布は持たない方がいいですし、財布の中が領収書やクーポンなどでいっぱいにならないように毎日気を使ってください。

あと衛生です。衛生は健康を守り病気の予防をはかることです。具体的には体を鍛えることです。体を鍛えるというと、ジムに行くのかと思うかもしれませんが、自宅や通勤途中を使って十分に鍛えることは可能です。まず、筋トレは週に2回がベストだということを知ってください。週に2回筋トレした筋肉の成長率を100%とすると、週に3回筋トレした場合は70%に留まります。これは筋肉の休息に2日必要なのが影響しているようです。筋トレは中2日でやるか、曜日を決めて週に2回やれば十分なのです。

それから、筋トレはハードな内容をする必要もありません。詳しくはここに書きませんが、基本的なトレーニング、例えば、腕立て伏せ、腹筋、スクワットなどをやってOKです。真向法(まっこうほう)を御存じの方は、それをされてもいいと思います。

このようにトップマネジメントの心を整える方法として、形から入る方法をいくつか紹介しました。心を整え、心を正すには、仏教の八正道を使った反省修法が軸になります。されど、自分自身の肉体や服装、持ち物への環境整備によって心を整える方法も並行して実行されると効果は高いのでお薦めです。


< 続く >
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仏教的トップマネジメント その6

2017.03.04(01:43) 1775

次に第4条の説明に入ります。この4条から経営に関する知識的な面が出てきます。知識は経営の核ですから、裏返すと、知識が不足している場合は経営に危機を招きます。では、どういった知識が必要になるでしょうか。

一つの単語で言うと、「マネジメント」になりますが、具体的には次の4つがメインになります。

(1) マーケティング
(2) イノベーション
(3) 組織のマネジメント
(4) 管理会計(キャッシュフローを中心に)

このうち、(2)のイノベーションは、第7条で触れますので、ここではそれ以外のものについて解説します。

ところで、マネジメントの父、ピーター・F・ドラッカーは、マネジメントをどのように定義しているでしょうか。ドラッカーは、『ポスト資本主義社会』(上田惇生他訳、ダイヤモンド社)の中で、次のように述べていますね。

- 成果を生み出すために「既存」の知識をいかに有効に適用するかを知るための知識こそが「マネジメント」である。-

ドラッカーは、テイラーの科学的管理法を例に挙げながら、「知識を仕事に適用したこと」が、生産性の爆発的な向上をもたらしたと述べているのですね。そしてテイラーの次の時代、ポスト資本主義社会(知識社会)は、知識の変化の最終段階として、「知識の知識への適用」の時代になると説明しています。

知識社会は、知識が専門化します。そして、専門化した知識は単独では成果を生み出しません。他の知識と一緒になって(統合されて)成果を生み出すのです。例として、外科手術があります。外科医はレントゲンの専門家ではありませんので、レントゲンは診療放射線技師が撮影します。また、手術中の麻酔は麻酔科の医師が行います。外科医は、レントゲンや麻酔の専門知識はありませんが、どの場面でその専門家の仕事が必要であるかを知っています。専門化の知識を統合して、手術を成功させることをしているわけです。

このように知識は単独では成果を上げることができないため、知識の持ち主である知識労働者は必然的に組織(チーム)を必要とします。外科医の知識が、専門化された知識を統合している姿、すなわち「知識の知識への適用」の姿のイメージをつかんでいただけたでしょうか。

ただし、ドラッカーは、知識の知識への適用ということを述べていますけれども、私は更にプラスして考えています。この「仏教的トップマネジメント」の定義は、「成果を生み出すために、既存の知識と、”心”をいかに有効的に適用するかを知るための知識」です。心を仕事に適用させるための知識を付加しています。また、知識もビジネス知識だけではなく、経営に応用ができる仏教思想をお伝えすることによって、成果を上げることを目的としてます。

それから、この10か条は思慧、すなわち考え抜くことと、修慧、すなわち実践を行ってほしいことを最初に書きましたが、思慧は瞑想すると効果が上がります。背筋を伸ばし、深呼吸をして、気持ちが落ち着いてきたら、1条ずつ瞑想して思考してみるのです。10か条すべてが自分への振り返りになっていますから、自分の内面に自然と向き合うことになります。1から10への段階論であり、かつ瞑想して思慧ができるように工夫されているのです。思慧を習慣化されたら、おそらく良いインスピレーションを受けられるようになるはずです。このあたりもドラッカーの「マネジメント」との違いになります。

次回はマーケティングの説明をします。

< 続く >
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仏教的トップマネジメント その7

2017.03.05(00:05) 1776

マーケティングについては、P・F・ドラッカーやフィリップ・コトラーの書籍が参考になりますので、読まれると良いです。(ドラッカーは『現代の経営』、『マネジメント』(両方ともダイヤモンド社)が参考になります)。

よく誤解されていることが、マーケティングとは販売だというものです。これは違っています。マーケティングは全事業にかかわる活動です。ドラッカーは販売とマーケティングは逆のものであり、同じ意味でないことはもちろん、補い合う部分さえないとして次のとおりに述べています。

マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。
マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。
(『マネジメント』)。

マーケティングは、技術部門、設計部門、生産部門などに必要な情報を与える役割があります。顧客が製品に何を求め、いくらなら払ってくれるかを伝える必要があります。マーケティングが販売、流通、アフターサービスだけではなく、製品設計、生産計画、在庫管理に至るまで主導的な役割を果たさなければなりません。

これだけ重要な仕事ですので、社長一人でやるのは無理です。そもそもひとりの人間が、これだけ広範な知識を持っていることが無理なのです。数人の規模の会社ならまだしも、従業員が10人以上いるのなら、優秀な社員を選抜し、トップマネジメントチームを作り、チームでマーケティングに対応することです。

それから、マーケティングの販売戦略については、田岡信夫さんのランチェスター戦略を参考にするといいでしょう。ランチェスター戦略を簡単に説明すると、自社が勝てる規模の市場まで対象の市場をセグメント(選ぶという意味です)し、市場を小さくします。そして、小さくした市場に戦力を集中投入して勝っていくという戦法です。実践しやすいので、知っておいくと良い戦略です。

また、マーケティングでの一番のツボは、顧客の声を知ることです。なぜ、自社の製品やサービスを買ってくださったのかを直接聞いてください。この”直接”というのが、ポイントです。トップマネジメントは、お客様に直接会って、なぜ我社の製品を買ってくださったのかを、生の声として聞いてください。間接に聞くのとは全然違います。

私がコンサルティングをするときに、「御客様はなぜ御社のサービスを買ってくれているでしょうか?」と会社の方にお聞きすると、大抵「○○だからです。」ときちんと回答があります。しかし、その御客様の声を書いて記録しているところはまずありません。これは御客様の意見を印象で記憶している可能性があるということなのですね。たくさんの御客様に聞いてそれを記録していたら、思い込んでいた意見とは違うものが多いかもしれないのです。

だから必ず記録を取っておくことと、御客様の考えは憶測しないことが重要です。多分こうだろうという憶測は、全く外れている可能性があるんですよね。

それと顧客だけではなく、非顧客(ノンカスタマー)の声をできるだけ集めてください。企業にとっては、こちらの方が重要な情報があるでしょう。顧客なってもおかしくないのに、なぜ我社の製品やサービスを買っていただけないかを、たずねて情報を残してください。それらが今後のマーケティングの材料になります。

< 続く >
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仏教的トップマネジメント その8

2017.03.06(00:03) 1777

次は「組織のマネジメント」です。人事に関する知識ですね。

まず、一番大事なことは、強みによって人を配置するということです。人は強みでしか会社に貢献できません。弱みを良くしようとしても、ほとんどが無駄になります。会社組織の目的は、複数の人が協同で仕事をすることによって、人の弱みの影響を極力少なくすることです。それゆえ、トップマネジメントに必要なのは、社員の強みを見抜くことになります。

顧客について憶測がいけないということを述べましたが、社員の強みについても同じです。印象で社員の強みを見ないようにしてください。コツは、社員の過去の成果を見ることですね。社員がどのような実績を挙げてきたか、その事実を見て、彼の強みを判断するようにしましょう。過去の成果に強みのヒントがあります。何ができて、何ができなかったかを見るのです。社員の強みを簡単に決めつけるのではなく、時間をかけて見抜くようにしてください。

それから、誰もできないポストを作らないことです。例えば新製品を開発して新規事業を立ち上げ、すぐに黒字化するようなポストです。中小企業では人が足りないという理由から、複数の重要なミッションを一人の人間に課すことがあります。ほとんどの人は強みを多分野に持ってはいないので、結局誰もできないポストになってしまうのですね。必ず一人ができる仕事にまで分解して、担当させることです。中小企業でしたら、全体を社長が見るしかないでしょう。人材が不足している部門は、外部の専門家を使ったり、協力会社を探したりして対応することも必要です。

また、組織のマネジメントで大事なことは、上司が部下に必ず説明をすることです。例えば、ある仕事を部下にやってもらうとして、なぜその仕事を部下にやってもらうかを、上司はきちんと説明できなければいけません。大抵上司は、部下に話しをするとしても一方的で、部下がどう思っているかを聞いていないのではないでしょうか。それゆえ、上司は、部下との意識のギャップを理解できていません。

上司と部下とのコミュニケーションのコツは、お互いに考えていることを相手に伝えて、考えていることの”溝”をお互いに理解することです。上司と部下に意識のギャップあるのは当たり前です。ギャップはあるけれども、お互いに意見を出すことによって、上司は部下の意識を知り、部下も上司がどのようなことを考えているかを知ることができるのです。そして、上司は部下にサポートすべきことを考え、部下は上司にどのような助けが必要かを伝えるのです。上司は、いつも部下を助けるのが仕事であると思ってください。

< 続く >
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仏教的トップマネジメント その9

2017.03.07(00:08) 1778

それから、トップマネジメントが学ばなければいけない知識は、キャッシュフローを中心とした管理会計です。株主などの利害関係者に会社の数字を公開する場合、財務会計という決まったルールによって、財務諸表を作成しなければなりません。また、税務申告には財務会計から税務会計の処理が必要です。これらは法律で決まっています。そうした決められたものではないのですが、トップマネジメントが意思決定をする上で必要になるのが管理会計です。

管理会計ではどのような資料が作られるかといいますと、中期経営計画書や、事業計画書、単年の予算実績管理表や資金繰り表などの表があります。表ではありませんが、労働生産性、労働分配率、損益分岐点などの指標も、管理会計で使うものの一部です。

キャッシュフロー計算書は財務会計にもありますが、実務では予算実績管理表の中に資金繰り表を組み入れた方が数字がつかみやすいです。なぜなら、お金の動きの予測が月毎にできるからです。とにかく、会社は、現金もしくは現金同等物をたくさん持っていることが一番大切です。変な話ですが、売上が悪くても、赤字であっても、お金があれば倒産しませんし、給料を払えます。だからキャッシュフローを意識した経営をしてください。特に売上が伸びているときは、3年先までのキャッシュフローを予測し、資金の準備をしておくことです。

それから、財務諸表ですが、トップマネジメントは財務諸表を作成する知識は必要ありません。ただし、財務諸表の見方は大まかには知っておかないといけないでしょう。当たり前のことですが、売上高は入金額ではないことに気をつけてください。また、借入金の返済は、仕入や給料の支払いなどすべての費用を払った後に税金を払って、残ったお金から行うことを知っておいた方がいいです(借入金の返済は損金として認められない)。

そして、管理会計として、売上高年計表、ABC分析表は作成するといいでしょう。それと大まかな数字で良いので、自社の市場シェアを知っておく必要があります。細かい数字を知る労力も費用ももったいないし、完全な数字は不可能なので、ざっと10%シェアくらいのことを知っておけばいいです。

管理会計は深みに落ちないようにしてくださいね。表の作成の仕方を知るのではなくて、成果を上げ、リスクを負えるようにするために、どういった情報(数字)を知るべきであり、どういった計画が必要なのかを知ることが大切なのです。

トップマネジメントが得るべき知識を四つ挙げましたが、これ以外にも必要に応じて様々な知識は学んでください。ただ、中心になるのは、ここで述べた四つです。

学習する組織については、別の機会に書くことにします。

< 続く >
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2017年03月
  1. 仏教的トップマネジメント その3(03/01)
  2. 仏教的トップマネジメント その4(03/02)
  3. 仏教的トップマネジメント その5(03/03)
  4. 仏教的トップマネジメント その6(03/04)
  5. 仏教的トップマネジメント その7(03/05)
  6. 仏教的トップマネジメント その8(03/06)
  7. 仏教的トップマネジメント その9(03/07)
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