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[社長学10] 売上高ABC分析表を活用しましょう

2011.08.01(19:02) 858

以前のブログで販売に関係する内部資料として、売上年計表を作ることをお薦めしました。

売上は、年計表を作って傾向を見る

販売において、もう一つの重要な内部資料は「売上高ABC分析表」になります。いわゆるパレート分析表の別名です。

パレートの法則とは「偏りの法則」ですね。「国民の所得の大部分はごく少数の人々によって占められている」というものでして、別に人口の20%の人々が80%の所得を持っているといった、80:20のような厳密な数字で表すものではありません。

これを経営におきかえますと、「売上の大部分は、ごく少数の得意先又は商品によって構成されている」ということになります。


では、どのような売上ABC分析表を作ればよいかといいますと、“得意先別”と“商品別”の2種類で結構です。そして売上期間は一年間が良いでしょう。

仮に得先別の売上ABC分析表を作るとしますと、年間売上額の高いものから降順でソートします。そして、上から順に累計額を出していきます。そして、全得意先の売上額から、その累計額が全体の何パーセントかを算出します。

この計算式を複写して、全得意先の数字を出します。大事な事は、例え売上額が小さな得意先でも、全て載せることです。その他数社等のように、まとめてしまうと意味がありません。売上がゼロでも載せて下さいね。


次に、完成した表をどう見るかについて説明します。

上位10社が何パーセントを占めているかを見て下さい。おそらく結構な割合のはずです。

そして、累計から出た構成比で80%のところ、90%、95%のところに、分かるように“しるし”を付けます。

大抵、下位の5%~10%は得意先総数の50%になっているパターンが多いです。

ここは今後のつき合いをどうするか検討するところになります。

全得意先の半数の会社、一社一社を社長が検討し、今後も商売を継続するかどうかの結論を出さなければなりません。
そのために、全得意先をABC分析表に載せなければならないのです。

<続く>

古賀光昭の経営相談室



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[社長学11] 売上高ABC分析表をどう見ればよいか

2011.08.02(16:24) 859

昨日の続きです。売上高ABC分析表の下位5~10%の取引先は、おそらく全取引先の半数位だと思います。その中から継続してつき合いをしていく取引先を、社長が判断しなければなりません。

そこで気をつけなければいけないのは、現在は取引額が小さくても、将来有望な取引先になると判断した会社とは、きちんと継続したつき合いをしていくことです。ここを見抜かなければなりません。


それとは逆に、売上が大き過ぎる取引先も要注意です。

ABC分析の中で、トップの1社が全社売上の30%以上を占めていると、その取引先に大きな変化が起きた場合に、こちら側に大きなダメージが起こります。また価格交渉なども取引先に優位に進められるリスクもあります。

できるだけ、30%以上を1社が占めないように、複数の取引先と商売をしてリスクを分散しておくことが大切です。


それから、売上高ABC分析表は1年の期間で策定しますけど、過去3年分も一年ずつ策定して、取引先毎のわが社でのシェアを見比べるのもいいでしょう。

毎年取引高が1位という会社もあれば、どんどん取引高が下がっている会社もあるかもしれません。
逆に、近年取引高が急激に上がっている会社もあるかもしれません。

それらの変化を見て、必ず原因を調べて下さい。

何か取引先に変化があるときは必ず理由がありますので、そうしたイノベーションの機会を見逃さないようにして下さい。

良い面では他社に応用できることもありますし、まずいことをしている場合は自社の改善に役立ちます。

売上高ABC分析表からは色々なことが見えます。得意先別、商品別に策定することをお薦めします。

古賀光昭の経営相談室



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「万策尽きた」と社員が言ったとき、稲盛和夫さんは何と言ったか

2011.08.03(17:30) 860

雑誌『プレジデント 2011年8.15号』に京セラの稲盛和夫さんのエピソードが載っていました。

PRESIDENT (プレジデント) 2011年 8/15号 [雑誌]PRESIDENT (プレジデント) 2011年 8/15号 [雑誌]
(2011/07/25)
不明

商品詳細を見る


京セラがIBMから受注した時の話です。IBMの品質基準が高く、京セラは何度製品を作っても、品質検査のOKがおりませんでした。

ある技術者は稲盛和夫さんの前で泣きながら「万策尽きました。。。」言います。


そこで稲盛さんは驚くようなことを言います。

「おい!神様に祈ったのか。」

稲盛さんは、「神様が見ていて、哀れんでくれるくらい努力しよう。」という方ですので、こうした発言は珍しくはなかったのかとは思いますが、もうどうしようもない人にかける言葉として、「神様への祈り」が、ポッと出る所に凄さといいますか、ユニークさを感じます。


この京セラの技術者のように、人間、生きていまして、万策尽きる時があると思います。

やれるだけのことはやった、もう何も浮かばないし、やれることはない、これ以上どうすればいいんだ、という時ですね。

でも、人間は祈ることができるということですね。


何に祈るかは人それぞれでしょう。神様、仏様、天使様、あるいはご先祖様、それとも、かみさん(奥さん)かもしれませんね。

ただ、人が何か自分を超えたものに祈れるということは、とても素晴らしいことだと思います。

人は命の危険が迫るような危機一髪の時に無意識に祈りをするようですが、この無意識の行為に私は意味があると思います。

それは人間が太古から持っていた大切な行為なのではないのかと。

人間がこの世で生きていくために与えられた武器なんでしょうね。

古賀光昭の経営相談室



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円高について、日本人は自信を持った方がいい

2011.08.04(17:34) 861

急激な円高を阻止するため、政府・日銀は円売り・ドル買いの市場介入を行いました。私はこの円高のニュースを聞いて、つくづく「日本って凄い国だな」って思ったんです。

円高というのは、円が買われると言うことです。円を信頼できる通貨だと見ている人が多いということです。

ドルやユーロよりも円を信頼しているということですね。

日本では東日本大震災という超大規模な災害を受けたばかりです。日本以外の国で、もし同じ規模の災害が起きて、国が維持できるところは世界中でほとんどないでしょう。

また、政府は最低の内閣と思われる菅内閣です。それでも円が買われているということは、日本と言う国と日本国民がそれだけ凄いということです。

例え、世界に良い通貨がなくて、消去法で残ったとしても、中国の元や韓国のウォンを買わずに、円が買われているということは、日本がそれだけ潜在力の非常に高い国だと評価されていることが分かります。

日本人は、もっと自国と自分達に自信を持った方がいいですね。

これからも円高の傾向は続くでしょう。アメリカにも、EUにも良い要素が無いので、長期的に見れば円は強くなる傾向にあります(戦争が起これば別ですが)。

強い円を背景にしたビジネスや社会システムも考えていかなければならないでしょう。

日本の企業家が世界を救うことになると私は思っています。

古賀光昭の経営相談室



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問題解決の方法「ゼロベース思考」

2011.08.06(18:05) 862

問題解決をする考え方の一つに、「ゼロベース思考」というのがあります。

これは、「既成の枠」を取っ払って考えるという方法です。


ビジネスを行っていると、様々な場面で問題に出くわすことがあります。

その時に大切はことは、自分自身の狭い思考の枠にとらわれて、問題解決の方法を考えないことです。

あるいは、自分が属している会社組織や団体の中に流れている「独特の考え方」というものがあります。
その「独特の価値観」のようなものに縛られると、自由な発想ができずに、正しい問題解決ができないことがあります。

そのために「ゼロベース思考」が必要になるのです。


人間は生きていくうちに、考え方のクセのようなものを持つようになります。ある種の「思いこみの枠」といってもいいでしょう。

そうした枠を持ってしまって、その枠の中だけで発想していると、どうしても最適な解答が出せないことがあります。


また、自分自身の考え方だけではなく、自分が所属している組織の文化や価値観、考え方に、人は影響を受けます。

その外部の枠がクセモノです。その外部の枠は、時には私達をがんじがらめにして、動けなくすることもあります。

問題に出くわした場合には、一旦全てを白紙にして、「解決するための具体的な方策はある」という前提で考えるといいでしょう。

自分が偏った発想をして解決策を探そうとしていないかをチェックすることが大切です。

古賀光昭の経営相談室



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ショッピングモールの差別化戦略

2011.08.07(23:21) 863

私は職業柄ショッピングモール(ショッピングセンター)を見るようにしています。

家から、そう遠くないところにある「モラージュ柏」という小型のショッピングセンターがありますが、そこでは閉店する店舗が結構目立ちます。

「モラージュ柏」がある場所は駅からは離れていますが、ヤマダ電機、コジマが隣接していて、近くにイオンタウンもあり、人と車の流れがあって、設立当初はうまくいっているように思いました。

事実、設立して数年で大幅に増床し、「ほー、うまくいっているのだな」と思ったものです。

ところが、約5㎞離れたところに「ららぽーと柏の葉」という巨大なショッピングセンターができて、急速に「モラージュ柏」のお客が減ったように思います。

「ららぽーと柏の葉」も「モラージュ柏」も、ターゲット層が若い子育て世代のようでして、出店している店舗が似通っています。

似通っているだけに、規模が巨大で映画館や娯楽施設も備えた「ららぽーと柏の葉」にお客さんを取られてしまったのでしょう。

「モラージュ柏」に出店していた店舗からすれば、「ららぽーと柏の葉」ができることを想定はしていなかったでしょうから、大きな外部環境の脅威によって閉店に追い込まれてしまったわけです。

「モラージュ柏」の側は、ショッピングモールとして「ららぽーと柏の葉」と差別化をしないと、モール自体に来るお客様の絶対数が少なくなってしまいますね。

どんな差別化があるかというと、例えばターゲットの客層を思い切って中年から高齢者までを対象にするとかですね。高齢者の方が、遊びに行きたがるようなものにモールを設計し直しして、差別化するという考えがあります。

あるいは、ターゲット層ではなく、扱う品物を極端に差別化する方法もあります。例えば、美味しい食料品と料理のお店を集めて、食べ物なら“ここ”と言われるくらいに徹底して食にこだわるといった方法です。モールのほとんどを飲食店と食料品を扱う店にするのです。

「モラージュ柏」に行ったら、必ず美味しいモノが食べられるし、食材もよそにない豊富さがあるというイメージでしょうか。

ショッピングセンターも、強者が現れたときには、弱者の戦略で戦わなければなりませんね。

各店舗だけの努力ではいかんともしがたい時があります。モール全体を見た戦略からの工夫が必要とされるのでしょうね。

古賀光昭の経営相談室



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初めて!? 真弓監督の試合の流れを読んだ采配

2011.08.08(13:00) 864

阪神タイガースの投手、山本和行さんがNHK野球解説をされています。山本和行さんの解説モットーは「試合の流れを読む」なんですが、カズさんの解説を聞くと確かに野球には「試合の流れ」があると思います。

試合の流れが悪いと、攻撃の時には、いい当たりを打ってもギリギリ、ファールになります。また、守りの時だと、打ち取った当たりが野手と野手の間にポトリと落ちるポテンヒットが出ることがあります。

これらはほんの一例ですけど、不思議なんですが、野球って目に見えない試合の流れに影響を受けているようです。

ここで野球には「試合の流れ」があると仮定します。

すると、試合の流れが自分のチームにある時、すなわち「良い流れ」が自チームにあるときには、監督はその流れを変えてはいけないので、そのままにしておかなければならないことになります。

逆に、試合の流れが相手チームにある時、すなわち「悪い流れ」が自チームにあるときには、監督はその流れを変えなければならないことになるわけです。


では、試合の流れを変えるものの最たるものとは何かというと、投手交代でしょう。
(それ以外には、雨の中断、監督の抗議、野手の交代、フォアボール、エラーなど)


試合の流れが自チームにある時には「動いてはいけない、つまり投手を代えてはいけない」ことになります。

逆に、試合の流れが悪い時には、試合の流れを自チームに引っ張ってくれるような投手交代をしなければなりません。

これらは言葉で言うと簡単ですが、実際の試合ではなかなか難しいことだと思います。


その点、昨日の阪神タイガース、真弓明信監督の采配は、初めて監督の采配で勝った試合だったような気がします。

先発の鶴が2回でマウンド降り、急遽リリーフした渡辺亮投手は二死満塁のピンチを切り抜けて、阪神に流れを引き戻しました。

また、6回無死満塁のピンチにリリーフした小嶋投手も、見事無失点でヤクルトに傾いていた流れを引き戻しました。

相手に傾いた流れを2度、投手交代によって自チームに引っ張った真弓監督の采配は、見事だったと言えるでしょう。

真弓監督、これからも試合の流れを見て、ピッチャーの交代をしてください。
流れが良いときには動かないで下さいね。

【日本人が自信を持てるメッセージ】

以前のブログで円高に対しては、日本人は自信を持った方がいいと言いましたが、財務省が「日本国債のデフォルトは考えられない。日本は世界最大の貯蓄超過国。日本は世界最大の経常黒字国、債権国であり、外貨準備も世界最高」という文書を出していました。

財務省格付け会社宛意見書

「このままだと借金で国が破綻する!」とか言って国民をおどし増税をしようとしている動きがありますが、実際は日本がどれだけ凄い国であるかを財務省が宣言しているのですね。

実質的に政権運用能力のない民主党が政権を持っていることが問題なのであって、日本の潜在力はまだまだ相当なものがあると思ったほうがいいですね。


古賀光昭の経営相談室



2011年08月
  1. [社長学10] 売上高ABC分析表を活用しましょう(08/01)
  2. [社長学11] 売上高ABC分析表をどう見ればよいか(08/02)
  3. 「万策尽きた」と社員が言ったとき、稲盛和夫さんは何と言ったか(08/03)
  4. 円高について、日本人は自信を持った方がいい(08/04)
  5. 問題解決の方法「ゼロベース思考」(08/06)
  6. ショッピングモールの差別化戦略(08/07)
  7. 初めて!? 真弓監督の試合の流れを読んだ采配(08/08)
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