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近未来予測 「中国は崩壊への道を進んでいる」 後篇

2011.05.11(15:02) 792

前回に述べた中国の社会保障及び所得に関する「都市部と農村部での格差」、そして低所得の中で急速に進む「高齢化とインフレの問題」は、不満と社会不安を起こし、暴動を生み出すと考えられます。

2005年のデータですが、中国では一年間に暴動が8万7千件も起きています(06年以降は中国共産党がデータを公表していないので、実態は分からない)。

『三国志』の初めには黄巾(こうきん)の乱という農民の反乱があって、後漢を衰退させて三国時代を招くきっかけになっています。

現在は暴動が小さな単位で行われているとしても、いつ張角(ちょうかく。黄巾の乱のリーダー)のような人物が現れて大規模な暴動になってもおかしくはありません。


ではここから、歴史の教訓に学びたいと思います。現在の中国を見て、最も参考になるのはヒトラー(ナチス)のいたドイツです。

経済学者のハイエクはナチス発生の秘密を「社会主義の欠点を睨んで国家社会主義が出てきた」と言っています。
(ハイエクに関する内容は、『ハイエク マルクス主義を殺した哲人』(渡部昇一著、PHP研究所、1999年)を引用、参考にした)

分かりやすく説明しますと、ヒトラー以前の社会主義政党は、産業労働組合労働者だけを大切にしました。その結果、それ以外の集団(労働組合の地位向上によって自分たちの地位が悪化した人々。中産階級といいます)の支持を社会主義政党は得ることができなかったのですね。

そして、「ファシズムや国家社会主義」が、中産階級の支持を得た“別の社会主義”として必然的に生じたのです。


おそらく、中国においても「非富裕層」の支持を得る者やイデオロギー(ナチス・ドイツではファシズム、国家社会主義)が出てくると予測できます。

ただ、イデオロギーを発するのは結局は人なので、巧みに「非富裕層」の嫉妬心や憎しみを操作するヒトラーのような人物が出てくると私は見ています。

しかしながら、もし、そうしたヒトラーのような人物が出なければ、中国は小国に分裂し、国力は衰退していくでしょう。そして、中国共産党は倒されてしまうでしょう。これは、ソ連がロシアになったように、中華人民共和国が崩壊するシナリオです。


そして、もしヒトラーのような人物が出てきたら(その可能性は高い)、何をするかといいますと、これもハイエクが教えてくれています。

それは、「抽象的な政治綱領を打ち出すよりも、明確な「敵」を掲げて攻撃するのが全体主義のテクニックなのです。」(前掲書)

全体主義では結集力の強い支持母体をつくるためにはプラス志向ではなく、敵を憎むとか自分より裕福な人をうらやむというマイナス志向を利用します。ナチスの場合は、ユダヤ人を敵としていました。

お分かりだと思いますが、中国の「非富裕層」を強い支持母体にするには、明確な「敵」を掲げるのが全体主義の常套手段だということです。


そして、その敵として考えられるのは、日本です。

徹底した反日思想によって、日本を敵とし、「非富裕層」の不満を吸収して、日本を攻撃してくるはずです。
これは教育や言論だけではありません。実際に軍隊によって攻めてくると考えられます。

どのような軍事行動を取るかの予測は、今は述べません。私が言いたいのはそこではないからです。


結論は、この10年、アメリカと日本が、外交・内政を誤らなければ、中国の軍事行動は成功することはあり得ません。

更に言うと、日本が民主党のような左翼思想の政権でなければ、中国の野望を止めることができるでしょう。
(逆に、民主党が政権与党なら、日本は占領される可能性があるということです。)

ヒトラーのナチス・ドイツが敗れたのと同じく、中国も敗れるでしょう。

中国は、軍事行動によって国内分裂が伸びるかもしれませんが、結局は崩壊への道を進んでいるのです。


<完>

古賀光昭のビジネス相談



2011年05月11日
  1. 近未来予測 「中国は崩壊への道を進んでいる」 後篇(05/11)