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日本復興と経済発展の理論 その9

2011.05.01(13:46) 777

「家族の絆」に関しては、今回の震災で家族の存在を見直した人も多いのではないでしょうか。何らかの不可抗力の事態が起きたときに、支え合えるのは家族だと実感された方もいらっしゃるでしょうし、家族が欲しいなと思われた方もいらっしゃるでしょう。

万が一、また災害なり、外国からの攻撃なりが起きた場合には、より「家族を求める人」が増えるような気がします。

傾向としては「家族の価値」が段々と見直されていくと思います。

ただ、日本の大都市圏で三世代が一緒に住める家を購入するのは難しいですよね。

現実的には、親が元気なうちは別々に住んで、タイミングを見て郊外に中古の一戸建を購入し、内装をリフォームして一緒に住むということになるでしょうね。


あるいは、「家族もいいけど、やっぱり一人が気楽だ」という方もいらっしゃるでしょう。
また、家族が持ちたくても持てないケースもあると思うんです。

そういう方を対象に、連続テレビ小説の「てっぱん」みたいな下宿が流行るかもしれませんね。
部屋は別々でプライベートな空間を確保しながら、食事は大家さんが作り、できるだけ皆が一緒に食事をして、お互いの健康を確認するようなスタイルですね。一人ぼっちにしない形です。

「お互いに助け合っていく絆や繋がり」が、これからのキーワードなのかもしれません。


さて、本連載で東北の復興から日本の復興までに拡げて問題提起し、解決方法を述べてきました。
簡単にまとめておきます。

1.日本の課題は、震災後の復興と不況による貧困・無縁社会及び自殺である。
2.緊急措置として、ケインズ経済学を使い、インフラ整備等の公共投資を行う。
3.デフレを脱却するためにも、市場にマネーサプライを45兆円増やす。
4.国内に製造業をもう一度戻す。軍事産業を振興する。
5.継続的な経済発展のためには、企業家が出なければならない。
6.起業を支援するためのVC(投資ファンド)の設立をする。
7.社会的イノベーションを促進する頭脳集団「リーダー」を創立する。
8.消費を喚起するため、全国民へポイントカードを配布する。
9.無縁社会の解決には宗教、道徳、教育からのアプローチが必要。
10.震災後に家族の価値が見直され、現代の「下宿」が流行る可能性がある。


上記のとおり、メインは政策に関わるものになっていたと思います。

最後に政策側(政治家)ではなく、国民の側にたち、我々が何をなすべきか、企業家が何をなすべきかを述べて、本論を終えたいと思います。

<最終回へ続く>

古賀光昭の経営相談室



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日本復興と経済発展の理論 その10(最終回)

2011.05.03(14:02) 785

私が最終回で言いたいことは「英雄待望論」です。

英雄たちが出てこなければ、日本復興も経済発展もありません。

どんなにアイディアがあっても、実行する人がいなければ、虚しい響きとなるだけです。

このままの日本を放置すれば、貧困は減らず、自殺も減らず、
悲しい思いをして亡くなっていく人々が絶えないことになってしまいます。


日本は、数多(あまた)の先達が、命を賭して守ってきた素晴らしき国です。

今度は、いま生きている私達が後世の人々のために、素晴らしき日本を残していく番です。


「英雄よ、出でよ! 参謀よ、出でよ! 豪傑よ、出でよ!」 

力を合わせて日本を救おうではありませんか!


これからの10年は日本にとって勝負の時です。

この10年に経済が衰退すると、国力は急速に落ちていき、台頭している中国の属国になる危険性もあります。

断じて、そのような結末を迎えてはなりません。


では、現代の英雄とは何でしょうか?

一つは企業家であります。

企業家が創造する新しい価値が、経済発展の原動力です。

日本から貧困を叩き出すことができるのは、企業家です!
中国のGDPを抜き返して、アメリカを超える経済大国まで持っていくのも企業家です!

知恵と勇気と愛のある企業家が、現代の英雄なのです。


その他の英雄候補としては、言論人政治家がいます。
そして英雄を支える人々の存在があります。

海の物とも山の物とも分からない英雄の卵を、伏龍と見抜き、資金や人脈を提供する人が必要です。
また、企業家の会社で補佐をしたり、勤めたりする人も必要です。

日本復興は、総力戦です。たくさんの人の協力がなければ、成し遂げることはできません。


最後にもう一度言います。

「英雄よ、出でよ! 今がその時である!

英雄とは、自らが英雄だと自覚した者こそが英雄なのだ!

日本はあなたの出現を待っているのだ!」と。


日本復興と経済発展の成否は、英雄がどれだけ出てくるか、ここに尽きると思います。

<全10回 完>

古賀光昭の経営相談室



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岩田稔投手、578日ぶりの勝利、おめでとう! 小笠原選手も。

2011.05.05(22:39) 786

今年の阪神タイガースは楽々優勝かと思っていたのですが、なかなか低迷していますね~。東京ドームの巨人阪神戦をテレビで放送していましたので、本を読みながら、ちらちらと野球を見ることができました。

今日の試合は、阪神が2対1で勝ったのですけど、岩田稔投手が578日ぶりの勝利だったんですね!

いやー、良かったです!

野球放送がちょうどヒーローインタビューのところで切れてしまって見れなかったんですが、インタビューの最後の方で岩田稔投手は泣いていたようですね。

昨年は肘の手術で一年間投げられず、リハビリは辛かったと思います。ご本人は本当に復帰して勝てるのかという不安もあったでしょうし、心が萎えてしまうこともあったと思うのです。

以前から、岩田稔投手はインシュリンの注射を射ちながらプロ野球をやっている苦労人で、肘を痛めた時には、「岩田投手にまた試練か~」と心配していたんですけど、与えられた試練に見事回答を出しましたね!

辛かった時間がすべて無駄になることがなく、プロ野球選手としてだけではなく、ひとりの人間としても大きな財産になったと思います。

インタビューでも「くさらず、前を向いて頑張って来て良かった」と言っていたようなのですが、よく頑張ったと思います。

岩田稔投手、おめでとう! よくやりましたね。

自信をもって、これからも野球を続けて下さい。


それと巨人の小笠原選手2000本安打おめでとうございます。
私は阪神ファンですけど、小笠原選手は野球日本代表では、とても頼りになる選手だと感じていました。心からお祝いを申し上げます。

古賀光昭の経営相談室



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名言集 ドラッカーの言葉 『明日を支配するもの』

2011.05.06(19:09) 788

今回から新趣向でブログを書こうと思います。今までは自分が過去に吸収した知識、経験を元に、自分なりの言葉でブログを書くようにしておりました。

今回からは、「名言集」のような形で、皆様の参考になるような本から一文を紹介し、それにコメントをしていこうと思っています。

第一回は、P.F.ドラッカーさんの『明日を支配するもの』(上田惇生訳。ダイヤモンド社、1999年)からの引用です。

  - 自ら未来をつくることにはリスクが伴う。
    しかしながら、自ら未来をつくろうとしないほうが、リスクは大きい。-


東日本大震災が起きた後に、私の心を一瞬ですが、よぎった思いがありました。

それは、サラリーマンに戻った方が、身分が安定するからいいかなという思いです。

ところが、その思いを考えた瞬間に、バシッっとインスピレーションが来ました。

その内容は、「どこかの会社に入って、自分の命運をその会社に託すよりは、自分で判断して身軽に動ける今の状態(自分で会社を経営している状態のこと)の方が、かえってリスクが少ないのではないか。」ということでした。

その時は、なるほどと、自分自身で勝手に納得していたんですけど、昨日『明日を支配するもの』をパラパラとめくりますと、上記の文章が目に入りました。

全く憶えていないフレーズだったのですが、基本的な考えは間違ってはいなかったのだなと思いました。


ドラッカーさんは、同掲書に次にようにも述べています。

  - 成功への道は、自らの手で未来をつくることによってのみ開ける -


独立を考えている方には、背中をポン!と押してくれるような言葉だと思いますね。

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名言集 チャーチル『チャーチルの強運に学ぶ』

2011.05.08(00:20) 789

今日は、イギリスの首相ウィンストン・チャーチルの言葉をご紹介します。参考図書は、『チャーチルの強運に学ぶ』(ジェームズ・ヒュームズ著、渡部昇一/下谷和幸訳。PHP、2000年)です。

  - 守るべき極めて重要な約束がひとつある。
「断じて絶望するなかれ」ということだ。 絶望という言葉は禁句である。 -


チャーチルは、すごい有名な政治家なので、順風満帆な政治人生を送っているのかと思いきや、最初の選挙で落選しています。第一次大戦後は、3回くらい続けて落選もしています。

リンカーンも同じですけど、歴史上に残る政治家というのは、まっすぐな出世をするのではなく、挫折や失敗を経験して、トップに上り詰めるようですね。

ある意味、彼らの生き方そのものが、私達に自分の夢をあきらめずにチャレンジを続けることの大切さを教えてくれているのだと思います。

チャーチルのすごいところは、物事の本質をズバリ見抜くことです。

軍事に関しては素人だったのですが、タンク(戦車)がいいと聞けば、タンクを導入することをしています。

専門家の意見を聞くと、何が幹で何が枝かがすぐに分かるタイプだったのでしょうね。素人のアイディアで次々と正しい判断を下しています。

また、ヒトラーが台頭してきたときに、イギリスの首相チェンバレンは宥和(ゆうわ)政策を取りましたが、それを批判しています。実際、宥和政策はナチスドイツに軍事力を増大させる準備時間を与えたことになりました。

また、スターリンの危険性にも気づいていました。アメリカの大統領のルーズベルトは見抜けていなかったので、すごいと思いますね。

  - 勇気はいみじくも人間の第一の美質だと考えられている。
勇気がある人物ならば他のすべての美質も備えていると思って間違いないからである。 -


チャーチルは、勇気を最も良きものと考えていたようですね。

この言葉は、女性が男性を見るときの参考になるのではないでしょうか。
「勇気さえあれば、他も大丈夫だよ」とチャーチルが太鼓判を押してくれているわけですから。

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名言集 ハーブ・エッカー『ミリオネア・マインド 大金持ちになれる人』

2011.05.09(20:42) 790

菅総理は浜岡原発の停止を命じて、後ろ向きな政策を考えているように感じます。そこで今日は、逆発想で「大金持ちの発想」を学びたいと思い、全米一のマネー・コーチと言われるハーブ・エッカーさんの言葉をご紹介します。

参考図書は、『ミリオネア・マインド 大金持ちになれる人』(ハーブ・エッカー著、本田健訳・解説、三笠書房、2009年)です。

- 金持ちになれる人は、どれだけの犠牲を払ってでも、成功するまで努力し続ける覚悟を持っている。どんなことでもいとわずにやる。 -

エッカーさんは、「楽して金持ちになる方法」などあり得ないとも言っています。厳しい言葉のようにも思うかもしれませんが、「全身全霊を捧げて取り組むようになると、宇宙はその望みをかなえようと懸命に応援してくれる」ということも背後にあるようです。

またつぎのようにも説明しています。

-「不快」ゾーンをかいくぐるから成長できる。-

人生のレベルを上げたいときには、快適ゾーンを抜け出し、不安感や不快感が起きることにチャレンジすることだそうです。

快適ゾーンとは、今の人生レベルを5とすると、5以下のレベルは快適ゾーンとなります。しかし、6以上になると未知の世界なので不快ゾーンになるのですね。

より高いレベルを目指すなら、不快ゾーンに入らなければならないということですね。

ほとんどの人はこの不快ゾーンに入りたがらないのですが、グーンと背伸びをして快適ゾーンをはみ出せば、快適ゾーンが拡張し、より多くの富を引き付けることができるということです。


それから、エッカーさんのセミナー講師に3年で資産を2,500万円から600億円に一気に増やした人がいたそうです。その人が言った秘訣は、「大きく考え始めた瞬間に、すべてが変わった。」でした。

- 金持ちになれる人は「大きく考える」 お金に縁のない人は「小さく考える」 -


みなさん、こんなときほど、大きく考えて、大きく行動しましょう。

試しに、自分の発想を10倍に拡大してみてください。

収入も、お客様の数も、売上も、利益も10倍で発想してみましょう。

その10倍の発想地点から現在を見ると、何が必要なのかが見えてくるかもしれませんよ。

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近未来予測 「中国は崩壊への道を進んでいる」 前篇

2011.05.10(11:24) 791

経営者の方にとって近未来の予測は必要なものだと思います。しかしながら、P.F.ドラッカーさんは「未来は知りえない」と、そして「(未来の予測は)人間にできることではない。」と断言していますね。

ただし、「すでに発生したことの未来における影響を見通すことはできる」として、「すでに起こった未来を予期すること」を薦めています。

そこで、当ブログでは、なるだけ「すでに起こった未来を予期する方法」で、様々な予測を立ててみたいと思います。

今回は中国がテーマです。

経済発展が著しいと言われている中国ですが、実際のところはどうでしょうか?

私には、中国は崩壊への道を進んでいるようにしか見えません。


その根拠を、いくつかのデータを提示しながら説明をします。


1.都市部の労働者の45%は年金未加入。農村部では89%が未加入である。

これは、中国の「人的資源・社会保障事業発展統計公報」(08年版)のデータなのですが、3億人超の都市部労働者の内、45%が“養老保険”(中国の年金の名前)に入っていません。また、農村部労働者は約5億人いるのですが、その内89%が養老保険に入っていないのです。

大変な数字だと思われませんか?これ日本だったら大変な問題ですよね?


2.中国は、2030年には高齢化比率が日本を抜き世界一になる。

中国社会科学院財政・貿易研究所が2010年に発表した内容では、中国は2030年に65歳以上の人口の割合が日本を抜き世界一の高齢社会になると予測されています。年金が整備されていないだけではなく、世界最速で高齢化社会へと向かっているのが中国なのです。

それだけではありません。


3.中国の国民一人当たりの平均所得額は、年間3千ドル(約24万円)である。

08年データによる年間可処分所得で見ますと、都市部住民一人当たりは約20万円、農村部では6万円です。月ではありません、年間の可処分所得です。

日本だと09年データでは世帯一人当たり171万円あります(世帯当たりだと443万円です。平成20年国民基礎調査より)。

上海には、4年前と3年前くらいに行きましたが、物価は日本に比べて安いとは思えませんでした。豊かな人もたくさんいるとは思うのですが、中国のほとんどの国民が上海クラスの都市では生活ができないのではないでしょうか。


以上をまとめますと、「未整備の社会保険制度にも関わらず、日本よりも高齢化が進んでいるが、それを補う国民の所得はあまりない」ということになります。

このようなデータを見て、順調に発展している国だと思えるでしょうか。


4.インフレの懸念

更に、中国国際金融が5月9日に、4月の中国のインフレ率が対前年比5.4%になった模様だと発表しました。

インフレはお金(人民元)の価値が落ちることです。しかし、原油価格は世界共通なので、国内のお金の値打が下がる分、輸入物価は上がって行くことになります。水を輸入しているとしたら、飲料水の値段も上がって行きます。物価の急激な上昇(インフレ)は、上記のような所得水準の中国国民の生活を圧迫する可能性は高いと考えられます。

また中国の対外貿易は、加工貿易が半数を超えています。ハイテク製品でも、原材料を輸入し、独自の知的財産権を備えることなく、代理加工している製品がほとんどです。おそらく世界的な原材料高によって、加工貿易業にも打撃が来ると思われます。


こうした危険性をはらんだ国は、どちらの方向へ行くのか?

私達は歴史に学ばなければならないと思います。

参考にすべきは、ヒトラーのいたドイツです。


<続きは下記へ>

後編

古賀光昭の経営相談室



2011年05月
  1. 日本復興と経済発展の理論 その9(05/01)
  2. 日本復興と経済発展の理論 その10(最終回)(05/03)
  3. 岩田稔投手、578日ぶりの勝利、おめでとう! 小笠原選手も。(05/05)
  4. 名言集 ドラッカーの言葉 『明日を支配するもの』(05/06)
  5. 名言集 チャーチル『チャーチルの強運に学ぶ』(05/08)
  6. 名言集 ハーブ・エッカー『ミリオネア・マインド 大金持ちになれる人』(05/09)
  7. 近未来予測 「中国は崩壊への道を進んでいる」 前篇(05/10)
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