
今日は久しぶりに、「異世界~経営問答奇譚」を書きます。今回は、インターネット通販で、本や様々なものを扱っている会社のCEOです。
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しばらく世間話をした後で
CEO 「コガ、君がコンサルタントだということは理解した。で、君はわが社に何をしてくれるんだい?」
コガ 「貴社の未来を正しい方向へと導くことかな」
CEO 「正しい方向?”正しい”とは抽象的だね」
コガ 「言葉にすると抽象的だけど、君が「このビジネスはどう思う?」って、聞いてくれたらはっきりとイエスノーを言うよ。理由も具体的にね。少し説明してみよう。貴社の戦略のピラミッドの頂点は、顧客満足度の向上だよね?」
CEO 「イエス」
コガ 「僕には、顧客満足度の向上が頂点だと思えないんだ。まだその先、上がある。そして下もね。」
CEO 「何が言いたい?」
コガ 「愛だよ。それは、顧客満足度の向上の底辺というか、それを支えているのはお客様への愛じゃないかい?」
CEO 「うむ、確かに愛はあると思う。」
コガ 「お客様へのサービスの底辺に流れているのは、愛だろ。でもね、顧客満足度の向上の上にあるのも愛なんだよ。ピラミッドの頂点は愛でなければならないし、顧客満足度の向上が目指す先は愛でなければならないんだよ。だって、人間が堕落するようなビジネスであってもお客様が満足するものはたくさんある。貴社は、人間性をダメにするようなビジネスをしたいのかい?」
CEO 「いや、それはない。わが社は、顧客中心の文化の模範になりたいと思っている」
コガ 「そうだろ。だったら、単に顧客の欲求を満足させるだけではなく、そこには人間性を向上させるものや、他の人への愛や社会を豊かにする企業としての愛を発揮していかなきゃいけない。それは同時に、社員の人間性も向上し、心が豊かになる仕組みでなければならないと思うんだ。それが貴社の進むべき正しい未来だと思うんだ」
CEO 「なるほど」
コガ 「顧客満足度の向上は、愛につつまれているものでなければならないんだよ。そして、その先にも愛がある。愛を大きくしながら、利益を得て、社員の精神性も豊かになっていくビジネスを選んでいくんだよ」
CEO 「コガ、じゃ、どういうビジネスをやればいいか言ってくれ」
コガ 「いや、それは僕の役割ではないよ。貴社の未来にふさわしいビジネスかどうかはアドバイスするけれど、何を創造するかは僕の仕事ではないんだ。ただ、貴社が愛の発展をしていく中で、地球や世界にとってネガティブな存在になっている会社を駆逐してほしい。愛を掲げる会社が決して負けることがないことを証明してほしいんだ。そのために未来に対する正しい意思決定をしてほしい。僕はそのジャッジの支援をする」
CEO 「なるほど、よく分かった。経営理念を進化させてみるよ。そして、顧客満足度の向上の先にあるものを目指してみるよ!ありがとう!」

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世界を変える若き企業家たちへ

異世界~経営問答奇譚 第5話は、アパレル製造小売業の社長です。
(この物語はフィクションです。実在する団体、会社、人物とは関係ありません)
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社長 「このままでは、日本は滅びる!ただでさえ稼げる人や稼げる企業がほとんど無かったのに、新型コロナウイルスだ。いったいどうしたらいい?」
コガ 「いろいろな方策はありますが、日本の将来の話をしに来られたのですか?」
社長 「日本がつぶれたら、企業も個人にも未来はないからな。そら考えるだろ。」
コガ 「確かにそうですね。でも、日本の心配をする前に、貴社のお店で元気のある社員を見たことがないですよ。」
社長 「なに!」
コガ 「いきいきと仕事をしている人に会ったことがありません。みなさん疲れているように見えますし、まるでイベント会場で、会場の準備をしている人、もしくは指揮している人のようで、接客の雰囲気がありません。もっと言えば、店員さんに親しみやすさを感じたことがありませんね。」
社長 「うちは忙しいからな。ビジネスは真剣勝負の場だから、真剣な表情が、そう見えるんじゃないか。」
コガ 「貴社を見ていると、マルクスが見ていた頃の”資本家”のイメージが来るのですよ。社員を”単なる労働力”と見ているような感じです。たぶん、海外の工場で働く人にも同じように単なる労働力と見ているのでしょう。社員に対する愛のような思いが見えてこないんです。」
社長 「社員に対する愛みたいな甘いことを言っていたら、経営はできないぞ!そんな甘い世界ではない!」
コガ 「経営は厳しいものです。企業も成長し続けなければなりません。しかし、だからこそ、社員に対する愛を持って、優しさの部分を経営トップが持たないと、”労働力とお金”だけで繋がっている企業になってしまうんです。お客様に良い服を着る喜び、幸せを提供するというミッションがあっても、社員に働く喜びがなくて、お客様に喜びが伝わるわけがありません。」
社長 「そんなことはない!うちの商品はお客様に喜んでもらっている。」
コガ 「確かに機能性の肌着、下着はいいと思いますよ。でも、服に関しては、”安い買い物をした”という喜びがあるだけで、素敵な服を買った喜びのようなものは少ないんじゃないですか。”安くすんで得した”ということですよ。」
社長 「安いことはいいことじゃないか。お客様はそれで満足しているんだ。」
コガ 「価格は大事です。それは否定しません。でも、服を着ることは、価格以外のところで人に喜びを与えてくれるところがあります。その服を着ると、気分が晴れやかになるものなどあるでしょ。あるいは、自信を与えてくれるような服だってありますよね。まぁ、そんなことを言っても、貴社の汎用品のような服はお客様のニーズを捉えていますから、私はこれも否定しませんけどね。」
社長 「じゃ、いいじゃないか。」
コガ 「しかし、貴社のようなやり方は、あなたが引退したら、一代限りで終わってしまうようなものに思います。あなたが経営から離れたら、急激に業績が悪くなるのではないでしょうか。別に褒めているわけではありません(笑)。失敗だと思っています。経営トップが変って大きく業績が落ちるようでしたら、それは組織づくりがダメだということですし、後継者施策が失敗したということです。そして、あなたがつくった良くない組織文化が残るでしょう。その組織文化は、あなたに社員に対する愛が足りなかったためにできたものだと推測しています。経営に愛の要素を入れていたら、貴社はもっと良い企業になっていたでしょうね。話していて今気づきましたが、あなたの今世の使命は、リーダーシップの中に愛を入れることだったんだと思います。人をコントロールする、支配して意のままに人をこき使うリーダーではなく、愛あるリーダーを目指して生まれてきたのだと思いますが、残念ながら、それをしなかったようです。」
社長 「何をわけのわからないことを言っている?」
コガ 「リーダーシップと愛の融合があなたの課題だったんですよ。人は生まれてくるときに、”これを成し遂げるぞ”という目標をもって生まれてくるのです。ま、その課題を見事に外してしまったなということを申し上げているんです。」
社長 「失礼なやつだな」
コガ 「これ以上のご説明は長くなりますので。では、失礼します。」

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異世界~経営問答奇譚 第4話です。今回は、インターネットでショッピングモールを展開している社長です。
(このドラマはフィクションです。実在する人物、団体、会社とは関係はありません。)
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社長 「うーん、今のままでは、アマゾンにやられてしまう。何かいい方策はないだろうか。いや、これは俺の独り言だ。」
コガ 「では、お引き取りを」(苦笑)
社長 「いや、ここは異世界だし、せっかくだから、意見を言ってくれ。」
コガ 「インターネット・ショッピングモールに関しては、何もしないことです。いつでも撤退できるように準備しておく段階だと思いますよ。」
社長 「なに~!Eコマースのパイオニアとして、わが社の重要なイノベーションだ。辞めるわけにいくか。」
コガ 「でも、アマゾンには勝てませんよ。失礼ながら、小さな国がアメリカと戦争するようなものです。貴社のモールは、ドラッカーが言う「昨日の主力製品」であり、放棄すべき既存のサービスです。衰退を遅らせるようにするだけでも、割に合わないエネルギーやコストがかかるものです。」
社長 「ちょっと待て!送料が全店舗無料になれば、まだまだアマゾンに対抗できる。」
コガ 「送料を誰が負担するんです?出店者は、送料をかぶれないでしょう。それに問題は、送料だけのことではないですよ。あなたの経営が人に恨まれるようなところの方が問題です。」
社長 「はぁ?意味不明だな。」(苦笑)
コガ 「マネジメント的に言えば、貴社が顧客を見誤ったという説明はできるんです。初期は出店者が顧客であって、彼ら彼女らにインターネット上の”場”を提供して、”ショバ代”をもらえば良かったんでしょう。できるだけ固定費をかけずに、出店者を増やし、その”うわまえ”をはねれば良かった。だから、最終消費者のことは、あまり考えなかったのではないですか?ところが、アマゾンは、消費者が顧客なので、固定費を膨大にかけて、自前の倉庫を持ち、物流をサービスの核としています。貴社がそれを真似しようとしても、物流の整備にお金も時間もかかるし、ノウハウも必要です。現実的ではありません。アマゾンが潰しに来れば、いつでも潰されるような状態です。それよりも、貴社は、あなたの野望を果たすための道具になっているような気がするのですよ。」
社長 「野望?」
コガ 「あなたの経営からは、”お客様を喜ばせたい”というものを感じません。”自分の支配を広げるような経営”をしているように思います。」
社長 「事業を多角化し、拡大しているんだ。」
コガ 「エコシステムという経済圏を構想しているようですが、それらのビジネスに一貫した共通の柱(ミッション、社会貢献)があるわけではなく、顧客データを一元管理して、顧客を自分たちの思うようにコントロールしたいだけの構想に見えますけどね。」
社長 「なんだと!」
コガ 「そこにお客様の喜びが見えてこないんですよ。お客様に喜んでもらおうという熱意も感じられない。自分たちがどれだけ凄いのかを見せようとしているビジネスに思います。そんなビジネスが長続きするわけがない。Eコマースの出店者が離れ、幹部社員が離れ、携帯事業がこけたら、エコシステム構想も崩れていくでしょう。貴社が正しい経営をしていたのかどうかは、これから数年ではっきりとしますよ。」
社長 「俺たちは、アマゾンに勝つ。」
コガ 「アマゾンに勝とうとする前に、自分の心の欲に打ち勝ってください。人やお客様をコントロールしようとする前に、自分の心をコントロールしてください。自分の心がどうなっているか、見つめたことがありますか?そして、出店者、消費者というお客様に対し、謙虚になることです。このままだと、後の世に「”賭博場の胴元”のようなビジネスをして、人心を失い、露と消えた会社」として記憶されますよ。
社長 「うるさいやつだなー」
コガ 「では、お引き取りを」(笑)

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異世界~経営問答奇譚 第3話は、産業機器の会社、C社です。
(このドラマはフィクションです。実在する人物、団体、会社とは関係はありません。)
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社長 「おい!3度も社長をしているワシに何か言えることがあるか!」
コガ 「いえ、私からは何も言いません。何を言っても無駄でしょうから。」
社長 「なんだ!どういう意味だ!」
コガ 「あなたは誰が何を言っても聞かない方だと思います。だから、何を言っても無駄だと言っているのです。」
社長 「ふん!そんなことはない!いいから何か言ってみろ!」
コガ 「では、言いましょう。あなたが朝7時に出社するときに、役員を始めマネジメントに携わる人を迎えに出させるのは辞めたらいかがです?」
社長 「何を言っている!上の者より遅く出社するなんぞ、ダメな社員そのままだ!ではなにか、上の者より後に出社してもいいというのか。それとも、早く来て、事務所で座って待っていろと言うのか?きちんと玄関で整列して立って迎えるのが、下の者の礼儀だろう。礼儀ができない者で、仕事ができるものはおらん!ワシはそれを教えておるんだ。」
コガ 「役員の年齢はいくつです?その他の幹部もいい歳でしょう?もう礼儀を教える歳ではないでしょう(苦笑)。礼儀よりは、時間の使い方を教えてあげる方がよろしいのではないですか?(笑)」
社長 「時間の使い方なら、朝会でワシが教えておる。」
コガ 「まぁ、朝会で何を教えておらえるかは知りませんが、あなたが3回も社長をされているというのなら、あなたは人を育てることに失敗していると言えますね。」
社長 「育てるのに失敗しているのではない!ワシより、できる者がおらんだけだ!ワシがC社の業績を世界レベルにしたのだ。」
コガ 「企業の業績は、誰のおかげかは分からないんですよ。前の社長が長期的視野で育ててきたものが、あなたが社長の時にちょうど花開いたのかもしれない。企業を買収すれば、売上高は上がります。あるいは、事業年度という「魔法の枠」があるおかげで、数字はいくらでも作ることもできます。別にあなたがそうしたと言っているわけではありませんよ。私が言いたいのは、売上高ではなく、あなたの周りの役員、社員を見るべきだということです。」
社長 「何のことだ?ワシはいつも社員のことを見ている。」
コガ 「いつも社員の弱み、できないことばかりを見ているでしょう、あなたは。そして、できないことを見て、人前で𠮟責しているのではないですか?あなたの周りの社員は萎縮して、強みを発揮できず、イエスマンばかりになっているはずです。「人の強みではなく、弱みに焦点を合わせる人は、真摯さに欠けている」とドラッカーは述べています。あなたには真摯さがない!人格はごまかしがきかないんです。一緒に働いた部下は、その人間が真摯であるかどうかは数週間で分かります。真摯さがない人がトップに立てば、組織は腐敗するんです。」
社長 「なんだと!ワシを侮辱するきか!ワシを誰だと思っている!カリスマ大経営者だぞ!」
コガ 「だから最初に申し上げたんです。あなたには何を言っても無駄だと。」

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異世界~経営問答奇譚 第2話です。今回は、電気機器メーカーの社長です。
(このドラマはフィクションです。実在する人物、団体、会社とは関係はありません。)
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社長 「新型コロナウイルスがようやく収束の目途が立ってきている。これから我社はどのような展開をしていけばいいのかね?」
コガ 「まずは、社名をP社から、●●電器産業株式会社に戻すことです。」
社長 「これは驚いたな。何かと思えば、そんなことか。そんなことで事業が好転するなら、苦労はしないよ。」
コガ 「社名に電器産業を全て入れる必要はないかしれませんが、創業者の名前●●は、いれてください。●●電器株式会社でもいいと思います。」
社長 「創業者の名前にこだわるね。海外へ事業を展開するには、過去の社名ではブランドバリューが思ったより伸びていなかったという理由があった。グローバルエクセレントカンパニーを目指すには、従業員が一つの価値に集中することが必要だったんだよ。」
コガ 「その考え方は正しいと思います。でも、選んだ言葉がパナ〇〇〇〇では、いけませんでした。貴社は精神的な支柱を失ったんです。」
社長 「随分、大げさな言い方だな。」
コガ 「貴社の創業者は、”経営の神様”ですよ。”経営の神様”の名前をわざわざ外してどうするんです?社員は名刺を交換するとき、電話で話をするときに、社名を言葉にします。「P社の誰々です」という言葉に、言葉の力がありますか?そうではなく、創業者の名前の入った社名で、「●●電器の誰々です」、と名乗った時に社員は背筋を伸ばし、創業者の精神を自然に意識するようになるのですよ。そして、経営の神様の代わりに自分がこの仕事をしているのだという誇りを持てるのです。それが、社名をP社にすることによって、フニャフニャした背骨のない、よく分からない会社になってしまっているのです。」
社長 「そうなのかな。」
コガ 「社長は中におられるのでよく分からないかもしれませんが、創業者の名前は、社員に勇気を与えているだろうし、お客様にも良いブランドイメージがあるんですよ。でも、時が経つと創業者のことを知らないお客様が増えていきます。だからこそ、社名で●●電器と名乗り、もっともっと「創業者の経営精神、考え方」を広く伝えて行かなければならないんですよ。世界中の企業が貴社を模範にするような会社でなければならないんです。新型コロナウイルスによって世界が危機にある時、リードすべきは経営の神様が作った会社なのではないでしょうか。」
社長 「なるほど。では、アフターコロナの時代は、どのような事業展開がいいだろうか?」
コガ 「大まかに言うと、明日の事業と今日の事業のバランスです。大事なのは、陳腐化している既存製品を破棄することでしょう。それを正しく見抜くことです。今日の製品で足を引っ張っている、あるいは、これから足を引っ張る事業を見極めて、撤退することです。そして、明日の事業については、何が求められるかを、顧客を中心にして考えていかなければなりません。今のままなら、例えばコロナを完全に除菌するエアコンだとか、明かりをつけたらコロナが死滅するような電灯ができたら、密閉されたお店や家庭にとっては、これほどの朗報はありません。私は「太陽の光」にコロナを死滅させるカギがあると見ています。太陽の光を人体に害のない方法で電灯に再現できないでしょうか。明日の製品には、こうした除菌に関するものがあります。」
社長 「なるほど。しかし、除菌については競争が激しい分野になるね。」
コガ 「ええ。ただし、コロナの除菌だけだと、5年先、10年先のビジネスとしては、疑問です。コロナの脅威が何年後まで残っているかによって、ニーズが変化します。今のインフルエンザレベルの意識に人々が変わったら、10年先のニーズは全く違ったものになっているでしょう。むしろ貴社の場合は、スローガンである、「A Better Life、A Better World」の「より良いくらしとは何か」を再定義した方がいいと思います。人々にとって、より良いくらしや、より良い世界って、いったいどういうものか。そのビジョンが変ってきているように思えるのです。私たちの生活が「単に便利なだけ、快適なだけ」でいいのかということがコロナによって突き付けられているのではないでしょうか。そして、より良いくらしの鍵は、現在までどこでも語られている「環境問題や少子高齢化問題ではない」と思うのです。
社長 「う~ん、難しい話だね。」
コガ 「はい。現在まで語られているような問題は、実は問題ではないと思います。本当に考えなければいけない問題を隠しているのが、どこにでもある問題なんです。」
社長 「スローガンの中身の再定義が必要な時代なんだね。再定義をして、それにそわない事業からは撤退することか。そして、明日の事業と今日の事業のバランスを考え、経営資源を投入する。少し分かったような気がするよ。ありがとう。」
コガ 「こちらこそ、ありがとうございました。」

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世界を変える若き企業家たちへ

私の娘はプロの漫画家です(笑)。ペンネームは、身バレするので言いません(笑)。その娘が今描いているのは、「異世界もの」というジャンルです。
私も「異世界もの」というジャンルは知らなかったのですが、たぶん50代以降の方々は、ご存知ないと思います(笑)。「異世界マンガ」というのは立派なジャンルで、たくさんの作品があります。古い方ですと(失礼。私も古いです)、SFというジャンルで認識されるでしょうが、異世界はSFとは違います。
簡単に言いますと、ゲームの世界などに転生、生まれ変わって、そこで生活をするというようなものです。現実世界とは別に異世界が存在するという設定ですね。
そこで私は、異世界に「コガ」という名前の経営コンサルタントがいて、そこへ現実世界の経営者が訪ねてくるという話を考えました(笑)。タイトルは、『異世界~経営問答奇譚』です(笑)。(「奇譚」(きたん)とは、不思議な話という意味です)
それでは、第一話は、自動車メーカーの社長との問答奇譚です。
(このドラマはフィクションです。実在する人物、団体、会社とは関係はありません。)
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社長 「ここかね、経営の問題を解決する部屋というのは?」
コガ 「私が解決するわけではありません。解決するのは、社長、あなたと従業員です。」
社長 「そんな理屈はどうでもいい。我社の課題は何だと思う?我社が大丈夫だという”気のゆるみ”があることかね?」
コガ 「それは違いますね。貴社の課題は、依然中国に生産会社とディストリビューター(販売会社)を置いていることですよ。」
社長 「はぁ?何かと思えば、そんなことか!我社の中国への投資など、小さなものだよ。うちの売上や利益がどれだけあると思っているんだ。そんな”枝葉の葉”の話をしてどうする!(苦笑)」
コガ 「私は投資額のことを言っているのではありません。貴社が中国という”最悪の国”の後方支援をしていることを問題にしているのです。中国共産党は、ウィグルやチベットの人たちを虐殺しています。そして、香港の自由を奪い、台湾もわがものとしようとしています。新型コロナウイルスも中国共産党が隠蔽していなければ、世界の感染被害をもっと少なくできたでしょう。また、日本の尖閣諸島にも侵略を企てています。」
社長 「それは、政治的な話、政治家が解決すべき問題だよ。経済人は政治家とは違う目を持っている。中国を含んだ”アジア”を重要なマーケットだと認識して、世界戦略を打つ必要があるんだよ。当たり前のことだろ。」
コガ 「「政治と経済は別。中国には巨大なマーケットがある」というのが、中国共産党のワナなんですよ。中国は本当に魅力あるマーケットですか?本当に儲かっていますか?いくら儲かっています?技術が盗まれるリスク、撤退するときのリスクなど、マイナス要因に目をつぶって、人口だけを見て騙されているのではないですか?」
社長 「何を言っている!うちは、”世界の●●●”なんだぞ!」
コガ 「だから問題なんですよ!さきほど、後方支援と言いましたが、しゃれみたいで恐縮ですけど、”広報”支援もしているんですよ、貴社は。「”世界の●●●”が中国に進出しているのならマーケットに魅力があるのだな、大丈夫だな」と、日本の企業や日本国民もそう思わされてしまうのです。中国の宣伝(アピール)に使われているのですよ。それに、貴社が中国にいる限り、関連企業や部品メーカーも日本に帰りたくても帰られないでしょう。その点にも大きな責任が貴社にはあります。」
社長 「だが我社は国内生産体制の維持に、こだわってきた。”モノづくりは人づくり”に、こだわってきた。日本にモノづくりを残してきた自負がある。」
コガ 「日本への貢献、それは素晴らしいことです。でも、貴社が中国を利することによって、中国が日本に侵略してきたら、あなたが守ってきた日本のモノづくりは終わってしまうんですよ。日本は日本でなくなるんです。そうなったとき、いったい誰が幸せになるんですか!貴社が中国から撤退したら、日本や世界に対する大きなメッセージになるんです!「●●●が撤退するなら、やはりまずいんだな」と、他の会社も決心がつくでしょう。貴社はそれだけの責任がある日本のトップ企業なんです!」
社長 「そうか、しかし、中国からの撤退はいろいろな面で痛いなぁ。。」
コガ 「世界戦略の組みなおしです。社長もお分かりのように、もう新型コロナウイルスの前の世界には戻りません。車も今まで以上に売れない時代に入ってしまいました。マーケティングやイノベーションの目標を再設定し、組織も大幅に見直さなければならないでしょう。「われわれの事業は何か、何でなければならないか」を問う時だと思います。「昔は自動車メーカーだったんだ」と不思議がられる日は、そう遠くないかもしれません。でも、貴社ならきっとこの難題に最適解を出せると私は信じています。」
社長 「なんだ、最後は信じるか。。。」
コガ 「そうですよ。信じるところからしか、何事も始まらないんですよ。神仏を信じ、自分を信じ、社員を信じてください。人ひとりの力、ひとりの人間知くらいでは、この難局を乗り切られません。神仏の前に己を謙虚にし、神仏に祈り、社員を生かし、愛してください。そして、キーワードは3つです。中国からの撤退、国内生産、新しい事業です。」
社長 「とにかく、分かった。ありがとう。戻って、もう一度考えてみるよ。」
コガ 「こちらこそ、ありがとうございました。」

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