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仏教的トップマネジメント その1

2017.02.27(00:11) 1770

今回から連載で、「仏教的トップマネジメント10か条」を公開していきます。

実は「仏教的トップマネジメント10か条」というのは、先に公開した「仏教的経営成功法」の元になった体系です。先に「仏教的トップマネジメントの10か条」ができ、それを経営手法に体系化したものが、「仏教的経営成功法」になります。

「仏教的経営成功法」を3年間寝かせていたと書きましたが、この「仏教的トップマネジメントの10か条」は、4年近くほど寝かせて公開しなかったものになります。

”仏教的”シリーズとも言える、この二つのメソッドの違いは何かと言いますと、「仏教的経営成功法」は、経営を"苦"、すなわち苦しみの面から見て、その解決方法を仏教思想と現代の経営手法を使いながら体系化したものでした。

一方、「仏教的トップマネジメントの10か条」は、トップマネジメントあるいはトップマネジメントを目指しているマネジャーの指針となるものを10か条で表現しています。この指針は、心と知識と行動に対する指針です。

ただ誤解していただきたくないのは、この10か条は単なる教訓や、訓示に当たるようなものではないことです。この10か条はトップマネジメントが成功し幸福になる理念(イディア)が文字になっています。トップマネジメントの原理原則とも言えるでしょう。

この世には、松下幸之助さんのような数々の日本の経営者が成功した経営思想があります。また、マネジメントを体系化させたドラッカーの知恵もあります。こうした光り輝く経営思想は、この世では別々に存在していますが、ユング心理学でいう潜在意識の集合的無意識の世界では”統合して”存在しているのではないかと私は推測しています。おそらくですよ(笑)。たぶん、「経営の原理は、これ」みたいに一つのものとして存在していると思います。

集合的無意識にアクセスして、その理念を引っ張り出してこれたら簡単なんですけど、それはできないので(笑)、知識と経験から核になる理念を見つけ出す作業を行い、仏教思想を正しさの軸にして、トップマネジメントの指針を体系化したのが、この「仏教的トップマネジメント」です。

そして、10か条は段階論で体系化しています。第1条をクリアして、第2条に進むというものです。もちろん、完璧な修得はありえないので、「良しとする」レベルに到達すれば、次の段階に進んでください。しかし、この「良しとする」レベル、及第点のレベルがどの程度なのかを定量化することはできません。

そこで、簡単な目安を説明します。

すぐに慢心するタイプの方は、「もうOKかな」と思われた時から、3倍の努力をしてください(笑)。その時点での「心境、知識、行動」の3倍です(笑)。

いつも謙虚で、どちらかというと、ネガティブ思考な方は、「これで大丈夫だろう」と確信されたら、次の段階でいいと思います。ただし、謙虚な方は、なかなか確信をされないと思うので、時間をかけて手応えを感じたら次へ進んでください。


そして、この10か条は、私が文章に書いて説明をしますが、これをものにするといいますか、修得するには、トップマネジメント一人ひとりが、1条、1条を考え抜いて実行する必要があります。この修行の流れを仏教では、三慧(さんえ)と言います。三慧とは、聞慧(もんえ)-聞いたレベルの知恵  思慧(しえ)-自分なりによく考えた知恵 修慧(しゅうえ)-実践によってつかんだ知恵の三つからなる知恵です。

10か条は、思慧(考え抜くこと)と、修慧(実践すること)がポイントです。

では、次回から、1条ずつ解説をしていきます。内容を理解するのは難しくないので、どうかご覧ください。

< 続く >
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仏教的トップマネジメント その2

2017.02.28(00:17) 1771

仏教的トップマネジメントの第1条は、次のものです。

1.不退転の自己変革を発願せよ!

<字句説明>

「不退転」(ふたいてん)は、仏教用語で修行の段階で退歩することのなくなった段階のことで、退かず屈しないことです。「発願」は、”ほつがん”と読みます。仏教用語ですが、神仏に対し誓いを立てるという風に捉えてください。仏教用語が苦手な方は「志」(こころざし)に置き換えても結構です。儒教的に「不退転の自己変革の志を立てよ!」でもかまいません。

<解説>

さて、この第1条は、トップマネジメントに対し、かなり厳しいものを要求しています。自己変革とは、自分を変えていく意思と行動のことです。言葉としては、短い文章なのですが、ほとんどのトップマネジメントが、この第1条をクリアできないと思います。

そんなことを言ったら、残りの9条まで全然進まないということになりますが、残念ながら、そのとおりです(笑)。

自分を変えていくことほど難しいことはありません。ましてや、一国一城の主であるトップマネジメントはプライドがあります。成功してきた自負があります。

みなさんは、他人のアドバイスを素直に聞けますか?実行できますか?自分の至らないところを反省して、悔い改められますか?
普通は”できない”と思います。人間って、そんなもんです。

しかし、この第1条の関門をとおり抜けない限り、他の9条を知っても意味はありません。自分を変えていく意思がない人は、どれだけ学んでも、知識を得ても、人からアドバイスをもらっても、素通りするか、曲がってしか伝わりません!素直に自分を改善させて向上していく意志がなければ、何を知っても無駄です。心地よいことだけを聞いて、耳が痛いことを聞かないことになってしまいます。

それと、この第1条には、”不退転の”という言葉がついています。つまり、「決して一度も、しりぞかないぞ!」という意味が込められています。

一回や二回、素直に聞いたからって、ダメなんです。その後、天狗になって、自分を変えようとしなかったら、もう元の木阿弥です。「何があっても屈しないぞ!」という強い決意が必要です。

だから、あえて「発願」という仏教用語で結んでいます。本来なら、「自己変革を決意せよ!」でいいのでしょうが、そんな簡単にできるものではないので、神仏へ願を立てる発願という言葉を使っているのです。

発願については、井上靖さんの『天平の甍』を読まれてると参考になります。この本には、命を懸けた渡海で日本に来た鑑真和上のことが書かれているのですが、4度渡海に失敗して失明した鑑真和上に「なぜそこまでするのですか」と質問するくだりがあります。そこで、鑑真和上が答えたことが「仏に一度発願したことをたがえることができようか」ということを述べるのです。要するに、授戒を教えるため日本に渡りますと、御仏に願を立て祈念したのに、自分からそれを辞めるということは全くあり得ないということなのですね。鑑真和上は考えられないような大変な苦難に会っているのですが、御仏との約束は自分の命のレベルよりもはるかに尊いということなのです。

私はここを読んだ時に魂が震えるような感覚があったのです。発願とは、それほどまでに重く、尊いものなのかと。軽々しく発願という言葉を使えないと。ただし、自分の人生の目標のような重要なことには「発願」を使って、不退転の意志を持とうと思ったのです。

自分を変えていくことに対し、逃げない、強い、強い意志を持っていただきたい。これが全てのスタートです。

< 続く >
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仏教的トップマネジメント その3

2017.03.01(00:17) 1772

仏教的トップマネジメントの第2条は、次のものです。

2.他の人からしてもらうことで、自分が幸福になれると思うな。

<理解を深めるための補足文>

他の人からしてもらうことで、自分が幸福になれると思うな。過ぎたる欲は、会社と自己を滅ぼしてしまう。執着を去れ!

<解説>

この第2条も仏教思想が入っています。仏教では、すべての苦しみは「過ぎたる欲」、すなわち”執着”によって起こるとされています。事業の失敗などの会社の苦しみの原因は、トップマネジメントの執着である場合があるので、「仏教的トップマネジメント」の第2条で、苦しみの根源である執着を去ることを書いているのです。

「他の人からしてもらうことで、自分が幸福になれると思うな。」は、二つの視点から思慧(しえ)してください。

一つは、自分の幸せが他人の行為によって決まるのではないということです。自分が他人から何かを与えられたら幸せになるというのでは、自分の幸せは他人次第の幸福になってしまいます。他人から好かれたら幸福ですが、かといって、好かれるまで不幸であるというのもおかしいのですね。

トップマネジメントは特に社員や外部の人の評価を気にするでしょう。「凄い社長!」と評価されたら嬉しいのですが、評価されなければ不平不満の心境になるのではいけないのです。

でも、ほとんどのトップマネジメントが他人の評価を得ようと苦しんでいるのではないでしょうか?それは幸せの価値基準が自分の内ではなく、外にあるというこ証拠なのです。この心境で生きていくと、しんどいですよ。永遠に評価を求めますから。

二つ目の視点は、他人から何かをもらうことで幸せになる発想をしている人の愛は奪うものだということです。いわゆる「奪う愛」というものです。相手から愛を取ろう、取ろうとする行為です。

こういう人は結局幸せになりません。なぜなら、「愛を奪おう、もらおう」という人を、普通は好きにはなれないからです。また、「類は友を呼ぶ」で、同じような愛を奪う人しか近づいてこないからです。

しかし、奪う愛に生きている人が幸せになるのは簡単です。逆のベクトルを働かせればいい。与える側に回ればいいのですよ。与える愛に生きていこうと、心を定めることです。

会社を経営していくには、強い願望が必要な面もあります。されど、それが度を過ぎた自己中心的な欲望になると、トップマネジメントを腐敗させるだけではなく、会社も腐敗します。あるいは、会社を間違った方向へと導いてしまうのです。

どうか自分の愛が奪う愛になっていないか、他人の評価をもらうことばかりを考えていないかを内省していただき、もし奪う愛になっているなら、与える愛に舵を切ってください。すべての苦しみの元は、執着であることを忘れないでください。

< 続く >
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仏教的トップマネジメント その4

2017.03.02(00:18) 1773

仏教的トップマネジメントの第3条と第4条は関連していますので、一緒に解説します。

3.経営の第一の核は、トップマネジメントの心である。

4.経営の第二の核は、トップマネジメントの知識である。



<理解を深めるための補足文>

経営の第一の核は、トップマネジメントの心である。与えられているものに感謝し、利他の思いを持つところから経営は始まるのである。あなたの愛を先に与えよ!

経営の第二の核は、トップマネジメントの知識である。トップマネジメントは見識の不足がないよう常に学ぶことを忘れるな。そして組織にも学習を習慣化させよ!


<解説>

第一条から第3条までは、トップマネジメントの精神性を強調していますが、第4条からは、経営に関する具体的な知識が入ってきます。

そして、第3条と第4条は、「仏教的経営成功法」で取り入れた内容の元になっている部分です。「仏教的経営成功法」では、経営の核は、「経営トップ(=トップマネジメント)の心」と「経営トップの知識」であると説明しています。それゆえ、経営に危機が訪れている場合は、経営トップの心が間違っているか、知識が不足しているか、その両方であるということです。

そこで、「仏教的経営成功法」には、経営トップの心を正す方法と、どのような知識を吸収すればよいかを述べています。この辺りは「仏教的経営成功法」に詳しく書いているので、ここでは簡単に「心を正す方法」について説明します。

まず、経営トップの心を正す方法は、仏教思想の八正道(はっしょうどう)という反省修法があるのですが、その中の正見(しょうけん)、正思惟(しょうしゆい)を使って、間違った心を振り返る方法です。間違った心の代表的なものは「経営トップの心の四毒」と私が分類し名付けたものです。それは、貪、慢、癡、瞋(貪欲、慢心、愚かさ、怒り)の四つであり、これらを中心に心をチェックします。

「仏教的経営成功法」の内容についてはこれくらいにして、第3条から解説を続けます。

経営は、トップマネジメントの心で方向が決まります。トップマネジメントの心が組織を活性化させることもあれば、腐らせてしまうこともあります。トップマネジメントの思いの強さが、企業の発展を左右します。トップマネジメントが利己的な心を持っていて、えこひいきした人事政策を取るならば、会社は堕落します。残念ながら、トップマネジメントの心が正しいことが、イコール企業の発展繁栄ではありません。しかし、トップマネジメントの心が悪であるは、イコール企業の堕落に当てはまります。なぜなら、企業の成果は次の掛け算にて合計されるからです。

成果=心×知識×行動

企業で働く人全員の「心と知識と行動の掛け算」によって企業の成果は生まれます。ただし、トップマネジメントの心がマイナスであれば、掛け算なので、全部がマイナスになるのです。

トップマネジメントは、現在与えられているものに気づいてください。確かに相当な努力をされて経営トップの一員になられているでしょう。しかし、自分一人の力で社長になったのですか?役員になったのですか?管理職になったのですか?今まで助けてくれた部下や先輩や上司がいませんか?助けてくれた家族や友人がいませんか?何より、あなたの会社のサービスや商品を買ってくれたお客様がいるのではないですか?

決して自分一人の力で今の地位にいるのではないはずです。あなたの存在自体も両親のおかげで存在しています。それらへの感謝をしていますか?

経営は与えられたものへの報恩行だと私は思っています。たくさん与えられたことへのお返しの行為です。お父さんやお母さんに命をいただいた”お礼”にお客様へサービスをするのです。だから、経営のスタートは利他(りた)なんです。人に喜んでいただこうという思いからスタートするのです。

第2条で述べましたが、自分が人からもらうことではなくて、まず自分から愛を与えていこうと思うことです。21世紀は、こうしたことをまじめにトップマネジメントが考えている企業が発展繫栄していくのです。ソーシャルメディアが発達し、人々が得る情報が膨大になった時代には、トップマネジメントの悪心はすぐにばれます。社員にもばれますし、お客様にも、世間にもばれます。そして人心が離れていくのです。

どうかトップマネジメントの心に利他を持ってください。トップマネジメントとしての正しい心とは何かを追求してください。

< 続く >
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仏教的トップマネジメント その5

2017.03.03(00:07) 1774

それから、心を整える方法として、形から入る方法もあります。環境整備をトップマネジメントに応用するのです。環境整備は、お客様満足を上げるために、働きやすい環境を整えることです。環境整備は項目として、礼儀・規律・清潔・整頓・衛生・安全の6つですが、主に毎日の清掃によって職場をピカピカにし、環境を整えます。形から整えて、心を整える方法です。

人は動作行為や、見ているものに影響を受けますから、形から入って心を整える方が容易なのです。毎日清掃していると、愛着も湧いてきますし、心を込めて清掃するようになります。

みなさんも、綺麗なものを見るのは好きでしょう。イケメンが好きな人、美女が好きな人は多いですよね(笑)。逆に、汚いものを見るのは嫌でしょう(笑)。職場も一緒です。汚い職場を見ていると、心がどんよりしてきますが、綺麗な職場を見ると、気持ちがよく前向きに明るくなるのです。だから、社員教育に悩んでいるトップマネジメントは環境整備を取り入れたらいいのです。

で、その環境整備を、トップマネジメントの心を正すことに使う方法を説明します。なんと言っても、自分自身を綺麗に清潔にしてください。風呂に入りましょう(笑)。爪を切りましょう。髪もきちんと理髪店や美容店に行って、切ってもらいましょう。白髪が気になるなら、染めたらいいと思います。男性でも肌の手入れはしておいた方がいいですよ。後々に差が出ます(笑)。

ワイシャツやスーツは綺麗にしておいて着てください。スーツ、ネクタイとワイシャツの組み合わせは、できれば女性に見てもらいましょう。奥さんや彼女がいない人は、スーツのお店に行って、センスの良さそうな女性に聞くといいと思いますよ。その時に「清潔感のある明るいイメージ」とか、具体的に自分が着たいイメージを伝えるといいのです。決して「適当で」は言わないように(笑)。自分を前向きに表現する言葉を伝えてください。「かっこいい感じのを選んで」と言ってもいいんじゃないでしょうか。

それから靴はきちんと磨いてください。古びた靴は止めておいた方がいいです。財布も同じですね。くたびれた財布は持たない方がいいですし、財布の中が領収書やクーポンなどでいっぱいにならないように毎日気を使ってください。

あと衛生です。衛生は健康を守り病気の予防をはかることです。具体的には体を鍛えることです。体を鍛えるというと、ジムに行くのかと思うかもしれませんが、自宅や通勤途中を使って十分に鍛えることは可能です。まず、筋トレは週に2回がベストだということを知ってください。週に2回筋トレした筋肉の成長率を100%とすると、週に3回筋トレした場合は70%に留まります。これは筋肉の休息に2日必要なのが影響しているようです。筋トレは中2日でやるか、曜日を決めて週に2回やれば十分なのです。

それから、筋トレはハードな内容をする必要もありません。詳しくはここに書きませんが、基本的なトレーニング、例えば、腕立て伏せ、腹筋、スクワットなどをやってOKです。真向法(まっこうほう)を御存じの方は、それをされてもいいと思います。

このようにトップマネジメントの心を整える方法として、形から入る方法をいくつか紹介しました。心を整え、心を正すには、仏教の八正道を使った反省修法が軸になります。されど、自分自身の肉体や服装、持ち物への環境整備によって心を整える方法も並行して実行されると効果は高いのでお薦めです。


< 続く >
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仏教的トップマネジメント その6

2017.03.04(01:43) 1775

次に第4条の説明に入ります。この4条から経営に関する知識的な面が出てきます。知識は経営の核ですから、裏返すと、知識が不足している場合は経営に危機を招きます。では、どういった知識が必要になるでしょうか。

一つの単語で言うと、「マネジメント」になりますが、具体的には次の4つがメインになります。

(1) マーケティング
(2) イノベーション
(3) 組織のマネジメント
(4) 管理会計(キャッシュフローを中心に)

このうち、(2)のイノベーションは、第7条で触れますので、ここではそれ以外のものについて解説します。

ところで、マネジメントの父、ピーター・F・ドラッカーは、マネジメントをどのように定義しているでしょうか。ドラッカーは、『ポスト資本主義社会』(上田惇生他訳、ダイヤモンド社)の中で、次のように述べていますね。

- 成果を生み出すために「既存」の知識をいかに有効に適用するかを知るための知識こそが「マネジメント」である。-

ドラッカーは、テイラーの科学的管理法を例に挙げながら、「知識を仕事に適用したこと」が、生産性の爆発的な向上をもたらしたと述べているのですね。そしてテイラーの次の時代、ポスト資本主義社会(知識社会)は、知識の変化の最終段階として、「知識の知識への適用」の時代になると説明しています。

知識社会は、知識が専門化します。そして、専門化した知識は単独では成果を生み出しません。他の知識と一緒になって(統合されて)成果を生み出すのです。例として、外科手術があります。外科医はレントゲンの専門家ではありませんので、レントゲンは診療放射線技師が撮影します。また、手術中の麻酔は麻酔科の医師が行います。外科医は、レントゲンや麻酔の専門知識はありませんが、どの場面でその専門家の仕事が必要であるかを知っています。専門化の知識を統合して、手術を成功させることをしているわけです。

このように知識は単独では成果を上げることができないため、知識の持ち主である知識労働者は必然的に組織(チーム)を必要とします。外科医の知識が、専門化された知識を統合している姿、すなわち「知識の知識への適用」の姿のイメージをつかんでいただけたでしょうか。

ただし、ドラッカーは、知識の知識への適用ということを述べていますけれども、私は更にプラスして考えています。この「仏教的トップマネジメント」の定義は、「成果を生み出すために、既存の知識と、”心”をいかに有効的に適用するかを知るための知識」です。心を仕事に適用させるための知識を付加しています。また、知識もビジネス知識だけではなく、経営に応用ができる仏教思想をお伝えすることによって、成果を上げることを目的としてます。

それから、この10か条は思慧、すなわち考え抜くことと、修慧、すなわち実践を行ってほしいことを最初に書きましたが、思慧は瞑想すると効果が上がります。背筋を伸ばし、深呼吸をして、気持ちが落ち着いてきたら、1条ずつ瞑想して思考してみるのです。10か条すべてが自分への振り返りになっていますから、自分の内面に自然と向き合うことになります。1から10への段階論であり、かつ瞑想して思慧ができるように工夫されているのです。思慧を習慣化されたら、おそらく良いインスピレーションを受けられるようになるはずです。このあたりもドラッカーの「マネジメント」との違いになります。

次回はマーケティングの説明をします。

< 続く >
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仏教的トップマネジメント その7

2017.03.05(00:05) 1776

マーケティングについては、P・F・ドラッカーやフィリップ・コトラーの書籍が参考になりますので、読まれると良いです。(ドラッカーは『現代の経営』、『マネジメント』(両方ともダイヤモンド社)が参考になります)。

よく誤解されていることが、マーケティングとは販売だというものです。これは違っています。マーケティングは全事業にかかわる活動です。ドラッカーは販売とマーケティングは逆のものであり、同じ意味でないことはもちろん、補い合う部分さえないとして次のとおりに述べています。

マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。
マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。
(『マネジメント』)。

マーケティングは、技術部門、設計部門、生産部門などに必要な情報を与える役割があります。顧客が製品に何を求め、いくらなら払ってくれるかを伝える必要があります。マーケティングが販売、流通、アフターサービスだけではなく、製品設計、生産計画、在庫管理に至るまで主導的な役割を果たさなければなりません。

これだけ重要な仕事ですので、社長一人でやるのは無理です。そもそもひとりの人間が、これだけ広範な知識を持っていることが無理なのです。数人の規模の会社ならまだしも、従業員が10人以上いるのなら、優秀な社員を選抜し、トップマネジメントチームを作り、チームでマーケティングに対応することです。

それから、マーケティングの販売戦略については、田岡信夫さんのランチェスター戦略を参考にするといいでしょう。ランチェスター戦略を簡単に説明すると、自社が勝てる規模の市場まで対象の市場をセグメント(選ぶという意味です)し、市場を小さくします。そして、小さくした市場に戦力を集中投入して勝っていくという戦法です。実践しやすいので、知っておいくと良い戦略です。

また、マーケティングでの一番のツボは、顧客の声を知ることです。なぜ、自社の製品やサービスを買ってくださったのかを直接聞いてください。この”直接”というのが、ポイントです。トップマネジメントは、お客様に直接会って、なぜ我社の製品を買ってくださったのかを、生の声として聞いてください。間接に聞くのとは全然違います。

私がコンサルティングをするときに、「御客様はなぜ御社のサービスを買ってくれているでしょうか?」と会社の方にお聞きすると、大抵「○○だからです。」ときちんと回答があります。しかし、その御客様の声を書いて記録しているところはまずありません。これは御客様の意見を印象で記憶している可能性があるということなのですね。たくさんの御客様に聞いてそれを記録していたら、思い込んでいた意見とは違うものが多いかもしれないのです。

だから必ず記録を取っておくことと、御客様の考えは憶測しないことが重要です。多分こうだろうという憶測は、全く外れている可能性があるんですよね。

それと顧客だけではなく、非顧客(ノンカスタマー)の声をできるだけ集めてください。企業にとっては、こちらの方が重要な情報があるでしょう。顧客なってもおかしくないのに、なぜ我社の製品やサービスを買っていただけないかを、たずねて情報を残してください。それらが今後のマーケティングの材料になります。

< 続く >
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仏教的トップマネジメント
  1. 仏教的トップマネジメント その1(02/27)
  2. 仏教的トップマネジメント その2(02/28)
  3. 仏教的トップマネジメント その3(03/01)
  4. 仏教的トップマネジメント その4(03/02)
  5. 仏教的トップマネジメント その5(03/03)
  6. 仏教的トップマネジメント その6(03/04)
  7. 仏教的トップマネジメント その7(03/05)
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