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税抜経理と税込経理では利益は違うのか?

2017.11.30(22:43) 1925

消費税について、2回連続で仕組みをお話しました。

1回目の時に「税込経理」と「税抜経理」のことに触れました。

税込経理では、売上高を税込で表示します。本体価格が100万円だとすると、108万円というようにです。

税抜経理では、税額は「仮受消費税」といって、売上高とは別に集計します。それゆえ、売上高100万円、仮受消費税8万円という風にです。

こうなると、税込経理の方が消費税分、売上高が高くなるので、利益も税込経理の方が上がるのではないかと思うかもしれません。

ところが、税込経理では、消費税納付分を「租税公課」という費用で利益をマイナスします。

それゆえに、営業利益レベルでは、税込経理も税抜経理も利益が一致するようになっています(ただし、法人税の取り扱いでは少し差が出る可能性があります。専門的なのでここでは書きません)。

税込経理も税抜経理も納める消費税は基本的に同じになります。

しかし、税込経理だと、消費税分、売上高を過大に評価してしまう可能性もあります。

正しい粗利額を知るには、税抜経理の方が良いといえるでしょう。

消費税は、消費者の可処分所得を減らしてしまうので需要を下げる原因になるものです。
デフレに拍車をかけるような税制ですが、印象によって消費税を誤解している方もいると思いましたので、少し書いてみました。

輸出がある企業など、ここには書ききれないこともありますので、詳しく知りたい方は税務署が提供しているパンフレットを読まれると勉強になると思います。




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消費税を負担しているのは、最終消費者だけ

2017.11.29(20:47) 1924

昨日は消費税について書きました。

ところで、消費税の納付税額の計算をご存知でしょうか?

消費税の納付税額は、課税売上に関わる消費税額から課税仕入れ等に係る消費税額を引いたものになります。

単純に書きますと、

売上についている消費税 - 仕入、経費で払った消費税 = 納付する消費税額

です(輸出がある企業はここでは除きます。日本国内でサービス、商品を販売する企業で考えてください)。

つまり、売上についている8%分を納付するのではなく、仕入や交通費や会議費や支払手数料や接待交際費などを支払うときに会社が払った消費税8%を引いた額です。

例えば、売上が消費税込みで108万円だとして、売上に関する消費税は8万円です。

そして、仕入やその他経費が70万円かかったとして、その分の消費税は5万6千円になります(70万円の8%)。

ゆえに、8万円-5万6千円=2万4千円が納付する消費税額になります。


そして、消費税を負担するのは、最終的に商品を消費し、又はサービスの提供を受ける消費者です。

事業者は消費税を負担していません。

これは免税事業者という意味ではありませんよ。

よくある誤解が、メーカーが製品を製造して、卸売業者に販売すると消費税がかかり、卸売業者が小売業者に販売して消費税がかかり、小売業者が消費者に商品を売ると消費税がかかり、何重にも消費税がかかっているというものです。

消費税は2重、3重に税が加算されないように、課税仕入れ等にかかわる消費税を控除して、税が累積しないような仕組みになっています。

例えば、卸売業者はメーカーから製品を50万円+消費税4万円で購入するとします。

次に、卸売業者がその製品を80万円+消費税6万4千円で小売業者に売ったとすると、卸売業者は売上の消費税6万4千円から、4万円(メーカーから購入するときに支払った消費税4万円)を控除した2万4千円を税務署に納付することになります。

小売業者はその製品を100万円+消費税8万円で消費者に売るとしますと、小売業者は8万円の消費税から、6万4千円(卸売業者から購入するときに支払った消費税額)を控除した1万6千円を納付することになります。


それぞれの納付額を並べますね。
(負担した額ではなく、預かって納めた額です)

4万円(メーカー)+2万4千円(卸売業者)+1万6千円(小売業者)=8万円


では、消費者が払った消費税というと、100万円の8%の8万円です。 

一致しました(笑)。

このように、事業者は消費税を預かって納付しているだけで、負担しているのは最終消費者だけなのです。


ただし、企業が最終消費者になることもありますよ。企業が税理士に依頼をしたら、最終消費者は企業になりますよね。

でも、税理士に支払う顧問料につく消費税は、課税仕入れ等として課税売上高の消費税から控除されるので、企業は消費税を負担していませんよね。

あのー、誤解のないように言いますが、私は企業が消費税を負担していないことをとやかく言うつもりではありません(笑)。そういう制度だということを書いているだけです(笑)。

長くなりましたから、続きは次回へ。



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消費税分、売上が上がる?

2017.11.28(22:57) 1923

私は、消費税増税には反対の意見を持っています。まぁ、積極的に消費税を導入したいと思う人はいないでしょうけど、社会保障をカバーするためにやむを得ず消費税増税に賛成されている方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。

私が消費税に反対するのは、日本経済を支える個人消費にダメージを与え、デフレを強めることになるからです。

ここで例を挙げます。

10万円を持っているAさんが、お金を使わずに箪笥預金をしているとします。この時に10万円はGDPに何ら変化を与えません。ゼロです。

ところが、Aさんが10万円を使って、Bさんから商品を買えば10万円GDPが増えます。そして、BさんがCさんから10万円のサービスを買えばGDPが10万円増えます。

そうして、CさんがAさんの10万円の品物を買うことになると、またGDPが10万円増えます。Aさんの手元には10万円が残り(最初のまま)、GDPは30万円増えるのです。

当たり前のことですが、誰かがお金を使えば、誰かの収入になります。消費が連続することによって、経済は発展しているのですよね。

逆に、誰かがお金を使わないように節約すると、誰かの収入がその分減ります。

言葉を代えますと、消費者がお金をできるだけ使わないようにすると、企業の儲けが減ります。企業は儲けが減るとリストラしてコストを減らしたり、売れやすいように価格を下げます。

しかし、そのコストカットの流れのなかで失業者が出たり、社員の将来への不安感が強くなったりすると、消費者はお金を使わなくなるので、全体の需要が減っていきます。これがデフレですね。

その上、消費税が導入されると取引本体価格に消費税額が上乗せされますので、消費者の可処分所得(使えるお金)が減り、更に節約するようになるために更にデフレになるのですよね。


さて、たまに見たり、聞いたりするのですが、「消費税分、売上が上がる」という誤解をしている会社があります。

例えば、消費税が上がっても同じ数量が売れれば、売上高は消費税分上がるというものです。

消費税がないときには、100万円の売上高だったものが、同じ数量が売れて、かつ消費税8%が付くとすると、108万円の売上高となり、8万円売上が増えたという考え方ですね。それゆえ、収益も増えているという発想です。

これは違いますよ。

企業会計では、「税込経理」と「税抜経理」の2種類があります。

仮に取引本体価格が100万円だとすると、税込経理は税込額で表示しますので、売上高108万円 と表示します。

しかし、上場企業で税込経理をすることはありません。税抜経理で、売上高100万円 と表示します。

消費税は、あくまで”仮に受けているもの”なので、売上とは見なさないのです。

では、税込経理で処理すると108万円となるので、税抜経理より8万円分得をしているかというと、そうではありません。



ここからが本題なのですが(笑)、長くなりました。続きは次回に。




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会社を潰さないようにする会計のお話 4

2017.08.26(23:50) 1861

前回まで、現預金を月商の1.7か月分以上持つことと、現金比率、当座比率をみて、健全性の判定をすることについて述べました。

では、現預金が足りないと気づいたときには、現金を増やす手立てを考えなければなりません。

一番は、銀行からの借り入れですよね。

ただし、銀行は、晴れていれば傘を貸してくれますが、雨が降ると傘を貸してくれません。

つまり、会社の状況が良好なときは、お金を貸してくれますが、いざ危なくなったら貸してくれません。

ですから、会社の状況が良好なときに、銀行からお金を借り入れしておくことです。

借り入れは、必ず長期借入金をお願いしてください。ただ借りるだけでしたら、銀行はリスクのより少ない短期借入金を進めてきます。

短期借入金は、返済期間が1年以内のものですから、資金繰りを圧迫します。

銀行に借り入れを申し込むときには、必ず長期借入金を申し込むようにしてください。

短期だと金利負担が長期より安いということで、短期借入金を借りる会社もあるでしょうけど、今は低金利の時代ですし、資金繰りが苦しくなりますから、長期で借りてください。

会社の安全性を高めるには、とにかく現金を増やすことです。

そのためには、長期借入金を借り、利益が出たら短期借入金を返済して優先してゼロにします。

そして、会社の業績を上げながら、徐々に純資産(自己資本)を増やしていくのです。

社長の中では、借入金を返すことを優先する方がいらっしゃいますが、優先するのは現預金を持っていることです。

借入金を減らすことは、手持ちの現預金を減らすことになります。

無理な返済をしてはいけません。

借りれるだけ長期借入金を借りて、貸借対照表の右側(貸方)の固定負債から下の部分を大きくしましょう。そうして現金の余裕も持つことが会社の安全性につながります。

そのほか、自己資本比率のことなどもありますが、それはまたの機会にお話しします。



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会社を潰さないようにする会計のお話 3

2017.08.25(17:30) 1860

会社の健全性を見る指標に、現金比率というものがあります。

これは、現預金を流動負債で割ったものです。

現金比率=現預金÷流動負債


この現金比率は、30%から50%が必要です。

当座比率では、売掛金や受取手形など、もしかしたら回収できないものが入っているのですが、現金比率では、現金及び預金だけを対象に流動負債との比率を見ますので、企業の健全性を見るには最も確実なものと言えるでしょう。

比率の重要度では、次の順序になります。

① 現金比率  30%~50%

② 当座比率  70%~100%

③ 流動比率 120%~150%


さて、こうした会計のお話で大切なのは、自社の数字を当てはめてみることなのですね。

私も企業様に研修をするときには、必ず貸借対照表を出していただいて、自分の会社の数字を入れて計算してもらうようにしています。

そうすると、右から左に聞いていたような比率が、自分の会社のものになると、グッと迫ってくるものになるのです。

また、1期だけを数字を入れてみるのではなくて、最低でも2期分を計算してみるといいですね。

そして、過去から現在の傾向をみるのです。これらの比率が上がっているのか、下がっているのか。

会社の数字は、傾向で見るのが大事ですから、どうなっているかを見てみてください。

そして、自社の数字を入れてみて、比率が悪かった場合ですが、その時は資金の必要量が足りないということになります。


続きは、次回に。


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会社を潰さないようにする会計のお話 2

2017.08.24(22:17) 1859

前回は、流動比率を120%から150%に持っていくのを書きました。

流動比率では、流動資産と流動負債の比率を見るのですけど、この流動比率は、気をつけないといけないものでもあります。

といいますのも、流動資産には、商品や在庫といった換金できるかどうか分からないものが入っているからです。

商品を仕入れて販売する会社やメーカーでしたら、棚卸在庫があるでしょう。それらは、必ずしも売れるとは限りません。また、売れるとしても、何カ月後に売れるのか、1年後に売れるのか、わからない面もあります。

その上、在庫は、自社の評価額です。売れたとしても、評価額以上で売れるとも限らないのです。

そして、メーカーの場合は、仕掛品や原材料など、そのまま販売できないものまで流動資産に入っています。ですから、流動資産の中身を精査しないと健全性は分からないのです。

それゆえ、流動比率では、健全性が判断しずらいということで、当座比率というものが用いられます。

当座比率は、当座資産というものを使います。当座資産は、流動資産から棚卸在庫を除いたものです。

別の言い方をしますと、「現金及び預金」、「売掛金及び受取手形」、「有価証券」、「仮払金及び前渡金」などが当座資産です。

この当座資産を流動負債で割ったものを当座比率と言います。

当座比率=(流動資産 - 棚卸在庫)÷流動負債

当座比率は、70%から100%が必要です。

ただ、当座比率でも、受取手形や売掛金が入っています。そこで、更に健全性を見るための指標が、現金比率というものです。

続きは、次回に。


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会社を潰さないようにする会計のお話 1

2017.08.23(23:17) 1858

今日は、会社を潰さないようにするための会計の話をします。

会社を潰れないようにするには、簡単な話で、現金、預金を持っていれば良いのです。変な言い方をすれば、会社はお金があれば、お客様がいなくても倒産しません(笑)。

固定費(人件費、水道光熱費、家賃、営業経費など)を10年払えるお金があれば、会社は10年持ちます。

では、どれくらいを目安にしたらいいでしょうか?

まず、現預金は、月商の1.7か月分以上を持つようにしてください。

できれば、月商の2か月分、3カ月分がいいです。これ以上を持つことを目標にしてください。

もし1.7か月より現預金が少ないのであれば、銀行から長期借入金を借りるようにしてください。それも借りれるだけ一杯借りると良いです。

借入の話は、のちの機会に詳しくお話します。

会社を倒産させないお金の目安について続けます。

流動比率という言葉をご存知でしょうか?

会社の健全性を見る指標と言われています。

貸借対照表(BS)の左側の「流動資産」と右側の「流動負債」を使います。

ここで流動という言葉は、1年以内という意味です。

すなわち、流動資産は、現在持っている現預金や1年以内に回収される資産であり、流動負債は1年以内に返済しなければならない負債のことです。

具体的には、流動資産は、現金、普通預金、売掛金、在庫などです。流動負債は、買掛金、短期借入金、未払金などがあります。

そして、流動比率とは、「1年以内に回収する予定のお金と現在持っているお金を足したもの」と、「1年以内に決済しなければならない負債」との割合も見るものです。

式で書きますと、

流動比率=流動資産÷流動負債

これの守るべき指標は、120%から150%です。

続きは、次回に。


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財務・会計
  1. 税抜経理と税込経理では利益は違うのか?(11/30)
  2. 消費税を負担しているのは、最終消費者だけ(11/29)
  3. 消費税分、売上が上がる?(11/28)
  4. 会社を潰さないようにする会計のお話 4(08/26)
  5. 会社を潰さないようにする会計のお話 3(08/25)
  6. 会社を潰さないようにする会計のお話 2(08/24)
  7. 会社を潰さないようにする会計のお話 1(08/23)
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