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節税にも使える「少人数私募債」のすすめ

2012.01.31(10:26) 1006

今回は節税にも使える「少人数私募債」(しょうにんずうしぼさい)の紹介です。

少人数私募債は中小企業が発行できる社債のことです。社債とは会社が発行する債券のことです。簡単に言いますと、社債を買ってくれた人から会社がお金を借りる方法です。

では、誰に借りるかといいますと、社長や従業員や縁故者、取引先が対象になりますが、私がお薦めするのは、社長や社長のご家族に社債を買ってもらうのがベストだと思います。

以下は、社長が「少人数私募債」を1000万円分購入したケースで説明をしますね。


「少人数私募債」のメリットは、

月々の返済がいりません。

普通の借入ですと毎月元金や利息を支払わなければなりませんが、償還日(社債を返す日。3年や5年と自由に決められますまでは年に1回または2回利息を払えばOKです。その利息も社長に支払われます。


そしてその利息は一般の預貯金より高い利率が設定できるのです。

例えば社長に5%の利息、このケースだと50万円を毎年支払ってあげることができます。

そしてこの利息は源泉分離課税(他の収入とは別に扱われる)になりますから、高額所得者にとっては税務上、得することになりますね。

これがメリットの2つ目です。


メリットの3つ目。上記会社が支払う5%分の50万円の社債利息は全額損金扱いになります。

株式を発行した場合だと、株式配当金は損金とならないため、少人数私募債は節税効果があります。


また、社債は貸借対照表では負債の部に記載されますが、会社にとっては自由に使えるお金が増えることになります(この場合は1000万円の資金が増えることになる)。

そして銀行は自己資本と見てくれます。自己資本が増えたとみなして、銀行からの評価も上がります。これがメリットの3点目です。


メリットの4点目は、法務局などへ登録するような届出が不要で、会社内で書類を作成すれば社債を発行できるということです。発行するのに行政官庁への届出がいらないため費用がかかりません。税務署に届けるだけでOKです。


中小企業では、いざ会社のお金が足らないときに、社長個人のお金でまかなっているところが多いかと思います。

そうした会社は「少人数私募債」を発行して、会社の資金を増やし、社長へ社債利息を払ってあげればいいのです。

会社も利息が損金に落とせますし、社長も源泉分離課税が使えますから所得税、住民税の節税になります。

ぜひ「少人数私募債」の導入をご検討されたらよいかと思います。

古賀光昭の経営相談室



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取引先の倒産に備えるには?

2012.01.27(22:27) 1002

当ブログで何度も世界大恐慌の警告をしていますが、自社は踏ん張っていても、得意先様の倒産が起きると中小企業は死活問題になります。

取引先の倒産などは、あってはいけないことなんですが、経営者としては備えは必要ですので、そのアドバイスをしたいと思います。


ご利用を検討していただきたい制度があります。

それは「中小企業倒産防止共済」(経営セーフティ共済)です。

中小企業倒産防止共済

これは毎月一定の額を共済金として支払うことによって、取引先が倒産した場合に貸付を受けるというものです。貸付は無担保、無保証人です。

また、取引先が倒産しなくても解約手当金の範囲で貸付を受けることができます。


それとこの制度が良いところは節税効果があるということです。

掛金は全額損金となります。

そして12ヶ月掛金を支払いますと、解約時に掛金総額の80%の解約手当金をもらえるということです。

その上、40ヶ月以上掛金を支払いますと、解約時に全額が返ってきます。

全額が損金となり節税になる上に、解約返戻率が非常に高い共済なのです。


私は大恐慌に備えて銀行から長期借入金を確保することをお薦めしています。

それにプラスして、節税効果が100%あり、無担保、無保証人での貸付ができるような中小企業倒産防止共済に加入されて、危機に備えることもお薦めします。

仮に何もなければ、40ヶ月掛金を払えば全額返ってきますから、損する心配もありません。

無理のない範囲でご検討されてはいかがでしょうか?

なお、個人事業者も加入できます。

古賀光昭の経営相談室



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大恐慌時代の資産防衛術

2012.01.21(13:23) 995

当ブロブでは何度も世界大恐慌への警告をして来ました。今回は大恐慌が現実化する前に、大恐慌に備えての資産防衛術をまとめておこうと思います。

昨日は円がユーロに対してもドルに対しても円安に動いていました。円安に動くことはたまにはあるでしょう。

しかし、長期的なトレンド(5年、10年)は円高です。まずこれを前提に考えて下さい(世界大戦や大天変地異がなければ、10年以内に対ユーロが70円、対ドルが50円に向かうと思います)。

日本がバブル崩壊をして、ここ10年くらいでしょうか、「日本はデフォルトする!」、「円は暴落する!」、「ハイパーインフレがやってくる!」、「日本は破産する!」なんてことを、有名なエコノミスト、評論家、コンサルタント、経済学者が言っていまいたけど、全くそんなことは起きていません。

国債は1%を切る世界で最も低金利で取引をされています(平成24年1月19日時点、10年物国債が0.976%)。日本国債が本当に危ないのなら、イタリアのように7%を超える金利になっているはずです。

そして、円です。円は暴落するどころか、不況にも関わらず円高が進んでいます。

これは何を意味しているかというと日本は「世界最強の通貨を持っている国」だということです。

外国の方、特にユーロ圏の人はユーロを円に替えて貯金しておけば、円がユーロに対し上がっていくので、ほっておいても財産が増えるのです。だから外国の方は円を買います。円の価値が上がっていくと信じているわけですね。

逆に日本人は円を手放して、外貨を持ってはいけません。外貨は円に対して値を下げていくから必ず損をします。

ここで資産防衛術の一つ目が出てきました。


1.円をそのまま持っていましょう。

これです。円で現金(預金も可)を持って下さい。

今は金融商品には手を出さない方がいいです。円を外貨に換えるような金融商品や株式も控えて方がいいと思います。資産運用するような金融商品には手を出さず、現金を円で、そのまま持っておいて下さい。


2.不動産のような大型資産投資を控えて下さい。

不動産はまだまだ下がります。今は不動産を購入するのではなく賃貸が正解です。

不動産を購入すると大きな現金の出費(キャッシュアウト)が伴います。今は現金を持っておいたほうがいいので、価値が下がる不動産を購入することは二重に損をします。

現金だけだと不安だと思われる方は不動産ではなく金を買って下さい。


3.現金以外に資産を分散したい方は金を買って下さい。

資産に余裕があって、現金だけだと心配な方はメイプルリーフ金貨のような地金型金貨(じがねがたきんか)を買って下さい。

ただし、金の価格はかなり上がっています。私も20年前は金の購入を薦めていましたが、ここまで金価格が上がると、もう少しは上がると思いますけど、正直言って、どこまで上がるかは分かりません。

リスクを分散する意味で資産に余裕がある人にお薦めするレベルですね。

ただ、金を資産の半分とか、三分の一とかにするのはやめてください。多くても資産の2割までではないでしょうか。


色々と書きましたが、結論は簡単です。

世界最強の通貨、円をただ持っておくことです。

今は金融商品(為替市場、株式市場)に手を出さずに現金(預金も可)を持っておくことです。

古賀光昭の経営相談室



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現金預金が減る節税はなるべくしないでください

2012.01.18(12:15) 991

3月決算の会社様も多いかと思いますので、早めに節税についてアドバイスを書きたいと思います。

それは「現金預金が減少する節税はなるべくしないこと」です。


以前のブログより何度も書いていますが、世界経済が緊迫しています。

それで1月14日のブログに「長期で借入金を借りる」ようアドバイスを書きました。資金の余裕を少しでも持っておく為です。

売上が突然半分になったり、売上のほとんどを占めている得意先が倒産することも可能性としてあります。

雨が降る前に傘を銀行から借りておいた方が良いのです。それで先日書きました。


さて、今日は節税の話題です。

決算前で利益が出ますと税務署に税金を払いたくない(お気持ちはよくわかります)ために、できるだけ出費をして払う税金を減らす会社様も多いかと思います。

しかし、今年は世界経済の危機(大恐慌)が日本にも及ぶ可能性がありますので、キャッシュアウトの伴う節税はできるだけ控えていただきたいのです。

話を分かりやすくするために、単純な数字で説明します。

1000万円の所得が決算で出そうだとします。税率を40%としますと、このまま何もしないと400万円の税金を納めることになります。

税金の支払を避けるため、極端ですが900万円を使ったとしましょう。すると、所得が100万円になりますから、税金は40万円です。税金は10分の1に減りました。

ところが会社から出ていくお金は、後者は940万円です。

400万円 < 940万円
(税金)   (900万円の支出と税金40万円)


つまり税務署に払う金額は減っていますけど、会社から出ていくお金は大きくなるのですね。

もちろん税務署に払うより、社員に支払ってあげたほうが社員のモチベーションも上がりますし、会社設備を良くしたりもできるので、金額だけで単純比較できるものでないことは理解しています。

ただ、今年から5年間くらいは、資金に余裕を持っておいてもらいたいので、不要不急のキャッシュアウトは避けていただくのが良いと思います。

古賀光昭の経営相談室



財務・会計
  1. 節税にも使える「少人数私募債」のすすめ(01/31)
  2. 取引先の倒産に備えるには?(01/27)
  3. 大恐慌時代の資産防衛術(01/21)
  4. 現金預金が減る節税はなるべくしないでください(01/18)