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ポストドラッカーの時代 その1

2017.02.22(00:14) 1765

私のブログを読まれる方は、「ドラッカーのことによく触れるなぁ」と思われているでしょう。

というより、経営に関して書いている人が、P.F.ドラッカー教授に触れていない、引用していない方がおかしいのですよね。

なぜなら、現代のマネジメントや経営の手法、考え方、理論は、ほとんどがドラッカー教授が考え出したものか、発見したものなのです。

ドラッカー教授が発見したり、発明したりしたものは、私が今挙げられるもので、「マネジメント」、「イノベーションの機会」、「コア・コンピタンス」、「目標管理」、「経営戦略」、「顧客第一」、「民営化」、「知識労働者」、「ABC会計」、「ベンチマーキング」、「分権化」、「職場の整理整頓」などがあり、他にももっとあるはずです。

マーケティングの父ともいわれるフィリップ・コトラー教授は、「人はドラッカーをマネジメントの父といい、私をマーケティングの父という。ありがたいことだが、もしそうならば、ドラッカーはマーケティングの祖父である」と述べています。

ハーバード大学のセオドア・レヴィット教授は、「マーケティングを確立したのは、ピーター・F・ドラッカーである」と述べています。(『P・F・ドラッカー 理想企業を求めて』、エリザベス・ハース・イーダスハイム著 上田惇生訳、ダイヤモンド社)

マーケティングの真髄を知り、その根幹を言葉に表したのは、ドラッカー教授だったということでしょう。

ドラッカー教授は、初めて来日したときに、「ドラッカー教授」と声をかけられると、「私は教授ではない、コンサルタントだ。アメリカにコンサルタントはたくさんいるが、トップマネジメントのコンサルタントは私だけだ」と言ったそうです。(『日本に来たドラッカー 初来日編』、山下淳一郎監修、同友館)

日本で一番有名で実績があるコンサルタントといえば、一倉定(いちくらさだむ)さんでしょう。

一倉定さんが残した実績は偉大でありますが、一倉さんのコンサルティングがオリジナルであったかというと、そうではありません。

一倉定さんが自身のコンサルティングの参考にしたものは、田岡信夫さんの「ランチェスター戦略」だけが実名で紹介されています。

それ以外では、財務的なものは、S精密のS専務を参考にしたことが『一倉定の社長学シリーズ』(日本経営合理化協会出版局)に書かれています。この方は一倉定さんの書物には実名が載っていませんが、スター精密という東証一部上場企業の佐藤社長のことです(当時は専務だったためS専務と記載されていた)。

そして、ランチェスター戦略や財務戦略以外は、何を(or 誰を)参考にしたかを、一倉定さんご本人は全く触れていませんが、私はドラッカーの『現代の経営』(上田惇生訳、ダイヤモンド社)を元にしていたと推測しています。

<続く>
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プレミアムフライデーの別の使い方

2017.02.21(00:04) 1764

今週の金曜日はプレミアムフライデーですね。以前のブログで少し批判的な記事を書きましたが、今回は提言をしたいと思います。

ドラッカーは、ポスト資本主義社会は、知識社会であり、組織社会であると述べています。

そして、現在は資本主義社会とポスト資本主義社会の端境期にあるそうです。

ドラッカーは、「この端境期は2020年まで続く」と述べていますが、もう少しかかるかもしれませんね。

知識社会では、過去の知識が年々陳腐化するので、継続的な学習が必要になります。

それゆえ、社会人は常に専門的な知識や、一般教養的な知識を学習し続けなければなりません。

だから、プレミアムフライデーで、どこかに遊びに行くのもいいですが、企業は社員がもっと勉強できるような環境を作ってあげるといいのではないでしょうか。

例えば、2年に、ひと月は毎日3時に帰っていい月をもうけて、その月に資格試験の学校に通うのはいいと思います。

あるいは、勤続5年以上の社員には、夜間の大学や大学院に通いやすいような勤務体系を取ってあげるとかですね。

大企業では取り組んでいるところも多いと思いますけど、中小企業はこうした社員の学習支援をする余裕がないところも多いと思いますので、国が援助してあげればいいんですよ。

プレミアムフライデーの本音は、「お金を使いましょう」なんでしょうけど、それだけじゃなくて、社会人の知識獲得をもっと国がサポートしてあげるといいですよね。


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新学習指導要領による教育界の変化

2017.02.20(00:36) 1763

ドラッカーは、イノベーションの機会につながる7つの変化の種を『イノベーションと企業家精神』の中に体系化して書いています。
今回は、その中で「これから起きる変化」の実例を挙げながら、説明をしてみましょう。

7つの変化の種の4つ目に「業界と市場構造の変化」というものがあります(英語では、Changes in industry structure or market structure )。

その実例が、2020年度から始まる新学習指導要領による教育界の変化です。

小、中、高の子供さんがいない御家庭や教育関連の仕事をしていない人は感心が薄いと思うのですが、学校教育の現場が大きく変わることになります。

具体的には、2021年度から中学校では英語の授業を英語で行うことになります(笑)。大学レベルでも英語で授業を行うことが難しいのに、できるのでしょうか。

小学校では2020年度から、小学校3年生から英語の授業が開始されます。小5、小6は英語が評価対象教科になるのです。

あるいは、高校生では、2022年度から、英語で発表、討論、交渉する力を重視するようで、英語でのコミュニケーション力の向上を狙っているようですね。

そして、これらの改革にはICT(情報通信技術)教育の強化が盛り込まれており、デジタル教材を積極活用することになっています。

また今後は「考える力」を育てるような教育に変わっていくでしょう。

好むと好まざるとに関わらず、まじかに大きな変化が迫っているので、教育界はイノベーションしなければなりませんね。

教育界は労働集約型の産業でしたが、これからは、資本集約型に移行する学校や塾も増えてくると思われます。

(※ 労働集約型産業とは、事業活動の主要な部分を労働力に頼っていて、売上高に対する人件費の割合が高い産業を指します。資本集約型産業は、生産設備などの資本が中心となる産業です)

学習指導要領の改定を挙げましたけど、どのような変化が起きるかを予測し、それを機会(チャンス)にして、イノベーションを起こしていただきたいと思います。

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会社や部門が障害となっていることはないか?

2017.02.19(20:08) 1762

前回のブログで、目標を設定するときに、「会社や部門が障害となっていることはないか?」を聞いてくださいと書きました。

この点を少し補足したいと思います。

会社や部門が”無意識に”「社員が成果を上げるのを妨げている」場合があります。

簡単に思いつくのは、報告だけの会議でしょう。

でも、もっと隠れていて、分かりにくいものがあります。

それは仕事の中にあります。

一つは「慣習的に昔からやっているけど、成果があがらない仕事」です。

あるいは、「経営幹部に深いこだわりがあって、やめられないけど、成果があがっていない仕事」です。

やめられない理由と聞くと、妙に納得してしまう理由があるのですけど(笑)、成果があがっていないことは辞めるべきです。

もし、すぐに辞められないなら、期限を設定して、それまでに基準を達成しなければ、その仕事を廃棄すると決めなければいけません。


それから、権限が与えられていないので、すべて上司に伺いをたて、それまで動くことができないというケースもあります。

目標管理では、現場に「貢献という責任」を持たせますが、同時に権限も与えます。

日本の会社だと、人をコントロールする意識が強いと思うのですが、現場に権限を与えずに、結果だけを追求するとおかしくなってしまうのです。

責任と権限がない仕事を部下にやらせていると、仕事ができない部下はたいして困らないでしょう。でも、有能な部下は苦しくなって成果を上げなくなります。まぁ、段々受け身になって、無難な動きしかしなくなりますね。

社員に成果を上げてもらうことは、会社の願いと一致しているはずです。

会社や部門が社員の仕事を妨げていないか、障害になっていないかを社員から直接聞いて、改善につなげるといいですよ。

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人事考課の仕方と目標設定のコツ

2017.02.17(23:16) 1761

前回のブログでは、人事考課で、目標管理を使って細かく評価をすることはできないということを書きました。

それでは、どうすればいいのかということになりますが、私は目標に対し3段階の評価ならできるのではないかと思うのです。

例えば、「期待を上回った」、「期待どおり」、「期待したレベルに至らなかった」の三段階ですね。

設定した目標に対し、上司が部下の成果を見て、「期待を上回ったかどうか」なら、判定できると思うのです。

5段階に分けると、SとAの違いに説得性があるかどうか微妙ですが、期待を超えた成果なのか、期待したほどではなかったのかは、上司なら判断できるのではないでしょうか。

ただし3つの段階の評価について不服がある場合は上訴できるようにしておくといいでしょう。それも2階層上まで、上訴できるようにしてあげるのです。

仮に、代表取締役、取締役、部長、課長、係長という組織構造だとします。

そして、係長が評価されているとして、その人事考課に不服な場合は、直接の考課者の課長に意見を言えるだけではなく、部長まで上訴できるようにしておくのです。


それから目標管理でのポイントは目標の設定の仕方です。

目標管理はドラッカーが編み出したものですが、ドラッカーは上位の部門の目標設定に管理職者は積極的に参画しなければならないと言っています。

例えば、課長だったら、会社全体の目標を理解した上で、「自分たちが所属する部門の目標はこれくらいがあるべきであり、そのために自分たちの課はこれだけの貢献をします」と、能動的にコミット(積極的に関わる。約束する)する必要があるのです。

たぶん、このドラッカーが意図した目標管理ができる日本企業は少ないと思います。

日本企業は19世紀型の上意下達型の企業が多いと思うので、下から上へ目標設定をしていくことは難しいでしょう。

そこで一つの方法としては、上位部門が下位部門の目標を提示し、それを下位部門が納得するまできちんと話し合う方法です。

ここでは”部長と課長”との目標のすり合わせを想定します。

部長は課長に対し、「今期は1億円の売上を目標にしようと考えている。どうか?」と聞きます。課長は「いや、部長、それは無理です。なぜなら、○○製品の量産が遅れています。よくいっても8,000万円です」とかになるのです。

その時に部長は三つのことを聞いてください。

1.では、1億円の売上高を上げるために会社や部門が支援すべきことはあるか?(何かを新たに支援すれば、目標を達成できるか?)

2.成果を上げるために、必要とする知識は何か?それは会社が提供できるものか?

3.現在、会社や部門が障害となっていることがあるか?(成果を上げるのを妨げているような「仕事の仕方や時間の使い方」はあるか?)


これを聞いて会社や部門が実行できるものであるなら、それを実行することを課長に約束し、目標設定をするのです。

そうした双方向の責任ある行動によって、目標管理は意味のあるものになります。

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人事考課制度はうまくいっていますか?

2017.02.16(23:10) 1760

人事考課に「目標管理」を使っている企業は多いかと思います。

しかし、うまく運用できている会社はほとんどないのではないでしょうか。

たいてい、目標管理を成果主義と合わせて、人事考課をし、給与を決定していると思います。

これはうまくいきません。

例えば、評価が、S、A、B、C、Dの5段階に分かれているとします。

こんなに細かくして、5段階のどこかに正確に当てはめる人事考課ができるでしょうか?

社員の仕事を正確に数値化して分類できるでしょうか?

できないですよね。

もし”できる”という会社があっても、たぶんそこで働く社員は納得していないでしょう。

極端なことを言いますよ。

人の評価を正確に数値化できると思っている経営者や人事がいるとしたら、それは社員に文句を言われないようにするために、できていると思っているだけじゃないでしょうか。

例えばですね、昨年度が同じ給与の人が二人いるとして、来年度AさんがBさんより、月額3,000円給与が増えるような人事考課をしたとします。

3,000円の差を生み出した仕事の差(成果の差)の説明ができますか?

普通はできないでしょう。

もし、ものすごく成果に差があったら、もっと差をつけてもいいでしょう。

でもほとんどの会社は月給レベルで3万円の差がでるような昇給はしないのではないでしょうか(管理職になるときは別ですよ)。

月給の数千円の差って、なんで?って思うと思いますよ。本人が知らないから、問題にならないだけだと思います。

成果主義の人事考課制度を導入したところは、ほとんどうまくいっていないでしょうけど、歩合営業の会社のようなところでないかぎり、人の成果を客観的に完璧に数字で表すのは無理なんです。

じゃ、どうすればいいかを次回に考えてみましょう。

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イノベーションできるかどうかが企業の生き残りを決めます

2017.02.15(23:27) 1759

社長にお聞きします。

社長が自社で一番優秀だと考える社員は、今何の仕事をしていますか?

おそらく、何らかの問題解決をしているのではないでしょうか?

会社の一番の売上をしている製品やサービスに関連する問題対応とか、客先対応とかをしていませんか?

ほとんどの会社が一番優秀な社員を、昨日の製品やサービスの面倒を見させているんですね。

昨日の製品やサービスは、現在の会社を支えている収益を上げているのでしょう。

しかし、それら過去の製品やサービスの問題は、一見特殊な問題に見えますが、道筋を作れば他の社員でも解決できるようなものではないですか?

私の経験ですが、主力製品(過去の製品です)にクレームや問題が発生したら、各部門の役員や管理職者が一斉に集まって、会議をして、客先へ出向いていました。

大事なことは、一番優秀な社員にはイノベーションの機会を見つける仕事をさせるのです。

富を生み出すのはイノベーションだけです。

乱気流の時代、トランプ時代には、イノベーションができるかどうかが企業の生き残りを決めます。

イノベーションは思いつきや”ひらめき”ではありません。

体系的に見つけて、たくさんの数を打つものです。作業です。

どんな会社でも、どんな業界でもイノベーションの機会はあります。

つまり、チャンスは必ずあるということです。

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